八十四歳。英語、イギリス、ひとり旅 清川妙

お星様や拍手を、ありがとうございます!

父が事故にあってからのこの2ヶ月程は、父を車で図書館まで連れていくことが多く、そうすると自分も借りたい本を見つけてしまうので(笑)、常に上限の10冊の本を借りている状態になってしまっています。

ということで、ここ数か月は久しぶりに沢山の本を読めて、感想を書きたいものを溜まっているのですが、今日は、昨日今日で読んだこの本の感想を書きたいと思います。

八十四歳。英語、イギリス、ひとり旅

八十四歳。英語、イギリス、ひとり旅

ここ最近は、やりたいなと思っていたことをやろう、という気持ちが強くなっていて、乗馬の1日体験を調べて行ってみたり(馬があんなに親しみを感じることが出来る、素晴らしい動物だとは知りませんでした!)、料理を作ってみたり、パスポートを作ってみたりしているんですね。
それで、昨日、出来たパスポートを受け取ってきました。

昨日はたまたま、枕草子の本を読んでいたんですけど、ふと作者紹介を読むと、この本のことが書いてあって。そういえば、母から貰って読めずにいた本がこんな題名だったような、と思って見てみたら、やっぱり同じ方が書かれていて、これも何かの縁かな、と思って、先に読んでみました。パスポートを受け取った日となると、なんだか、外国への旅行のことが書いてある本を読みたくなってしまったのもあって。
単純なんですよね、基本的に!(笑)

それで、読みだしてみたら凄く良くてですね!
自分も色々とやってみよう、ってしみじみと思いました。

清川さんは、それこそ古典とか、様々なことを書いてらっしゃる方なんですが、初めての海外旅行で英語が通じなかった、ということにショックを受けて、53歳で英語を学びなおそう、と決意されるんですね。

それから、イギリス人の先生とのレッスンを重ねて、遂には、65歳から毎年のようにイギリスに、それもほとんどの年はひとり旅をされている、という、何ですかね、自分の常識というか感覚なんて、本当にちっぽけで、そんなものに囚われていてはいけないなあ、って改めて感じさせられるような生き方をされていて。

英語を習う先生方や、イギリスで出会われた方々とのあたたかくて飾り気のない交流、旦那様や息子さんを亡くされた悲しみ、旅すること、友情を深めることの喜び、ひとり旅とひとり暮らしの共通点、英語ならではの表現や言い回し等々、沢山の細やかなことが、優しさを持って真っ直ぐ書かれていて、どんどん読み進めたくなりました。

私は基本的にはアジアの国に行きたいなと思っているのですが、イギリスの建物や庭の美しさもやはり良いな、と思ったり、自分ももう一度、英語を思いだしたいな、と思ったり。もうすっかり忘れてしまっているので(笑)、試験と関わりなく、やってみたいような気がします。

それから、年を重ねた女性だからこそ、まわりの方にこういう対応をされるんだろうな、こういう関係性を築けるんだろうな、という箇所も多く、そうか、年を重ねることは喜ばしいことでもあるんだなあ、ってしみじみと感じました。

若い女性だ、ということで得することも損することもあれば、年を重ねた女性だ、ということで得することも、損することもある。それは別に、若いうちのほうが得が多い、ということでは決してないんだと実感できるというか。

それも、この本を読んで得た大きな収穫でした。
ただ、様々な国で、テロだとか、色々と悲しいことも多くて、こういう形で、違う国に行ってみる、ということが実際にも心理的にも難しくなったり、逆に、日本に来ることにも不安を持たれることがあったり、ということは本当に寂しいことだな、とも、ふと思いました。
あたたかい交流が描かれているから、余計に。

それから、清川さんの主治医の先生がおっしゃった、「人間は100%死ぬんですよ」という言葉が、本当にその通りだな、と思えて。自分も、あと100年もしないうちに、100%確実に死ぬんだよな、って。周りの人もそうですし。
だからこそ、今を愛おしんで、今やりたいことをきちんとやって、やるべきことをやって、生きて生きて、死に向かわないといけないな、って最近は強く思います。

と、いうことの一環、という訳でもないのですが、今日、近くのお店のバイトの面接に行ったら、「笑顔が凄く良いから」と言っていただけて、その場で採用されて、驚くと同時に嬉しかったです。今まで、面と向かってそんなことを言われた覚えが無いので、本当にこの場で決めてしまって良いんですか、と狼狽えつつ(笑)、宜しくお願いいたします、と言ってきました。

まあ、多分、単に人が足りない、ということなんだと思うんですけどね!(笑)
久しぶりのバイトで、かつ接客、ということで、最初は慣れずに大変なこともあると思うのですが、せめて、そう言っていただけたことには応えられるように、楽しむことを忘れずに、そして、気遣いを心掛けて、頑張ろうと思います。

また、料理のことだとか、本の感想だとかを書いていきたいです。
おやすみなさい!