晩夏のプレイボール あさのあつこ

合宿に行っていた時だから1月半ばかな、に久しぶりにあさのさんの野球関係の作品を読みました。
凄く良かったです!

晩夏のプレイボール (角川文庫)

晩夏のプレイボール (角川文庫)

私、あさのさんの作品は好きで、それなりに読んでいると思うんですけど、「バッテリー」はタイミングを逃してしまって、確か2巻までしか読めていないんですよね。
「ラスト・イニング」は読んだかな。

という状況でこの本を読んだのですが、凄く凄く良かったです。
夏の甲子園」をめぐる、様々な立場の人の短編。10の短編がそれぞれ、全く違う色をしていて、野球というスポーツに魅せられた人達の様々な関わり方が描かれていて。

甲子園に出る選手が皆、年下になって早数年が経ちますが、年々、あの場の空気全体が眩しくなります。きっと、今年の夏は、自分が部活を引退したぶん、余計、眩しく感じるんだろうなあ。

何ならちょっと涙ぐみすらしますもんね、最近は!(笑)
何なんですかね、一生懸命やっているあの年齢の学生が発する、瞬間、瞬間の切なさを含んだ輝きって。

あの輝きが、きっちりと切なさ込みで書きこまれている作品でした。凄く好きでした。あさのさんは短編よりは長編の人であるように思っていましたが、短編も凄く良いんだな、っていう新たな発見もありました。

野球だけが書かれているんじゃない、むしろ、野球を通して、色んな人の、ずっと続いていく日々が描かれていて、読めて良かったです。

今週さえ乗り切れば、少し時間が出来るはずなので、「バッテリー」の続きも読みたいなと思います。