詩歌の待ち伏せ 上 北村薫
沖縄に行く前に、北村さんのエッセイ評論を読みました。
- 作者: 北村薫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/06
- メディア: 単行本
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いやあ、改めて、自分はなんて無知なんだ!って思いました(笑)
よく知られていることですが、とあることを知らないことが多くて。
北村さんの穏やかな文章で、詩歌の楽しみ方や面白がり方を教えていただいているようで、読んでいてとても楽しく、大事に読み進めました。
好きな詩人の石垣りんさんの詩についてのエッセイもあって、とても嬉しかったです。こちらでは、「悲しみ」という詩がとりあげられていました。
「悲しみ」は初めて知ったのですが、やはり凄く印象的でした。
人は親になろうと、何をしようと、自分の親との関係においては、いくつになっても子なのだ、ということが、こんな風に書けるんだな、って。
65歳で骨折をして、医者に治ってももう元には戻らない、と言われたとき、お父さん、お母さん、ごめんなさい、と腕をさすって泣く。
両親にもらった大事な体に、という言い回しはよくしますが、この詩を読んで初めて、実感出来たような気がしました。両親が死んでいても、それでも子であって、「おばあさんではありません。」
その気持ちが、確かに、痛いほど想像できるような気がして。
年を重ねようと、両親が死のうと、子供としての気持ちは変わらないんだろうと想像します。
自分の体を大事にしよう、と改めて感じました。
是非、下巻も読みたいです。