太陽のパスタ、豆のスープ 宮下奈都

この2日で少しずつ読みました。

太陽のパスタ、豆のスープ (集英社文庫)

太陽のパスタ、豆のスープ (集英社文庫)

うーん、あと二歩!っていう気持ちになりました。
あらすじ自体は好きな路線、というか、興味を持てるものなんですよね。
物凄く簡単に書くと、結婚式直前に突然婚約を破棄された女性が、やりたいことリストを作って、それを実行しようとする、という物語です。

私、自分自身もこれに近いことやってるんですよね、自分が何が好きかとか、何になら興味があるのかとか、そういうのがよく分からないものだから、じゃあ、好きなものややりたいことを書きだしてみよう、なんか幸せなリストになりそうだし、って思って。
偶に、思い出したように増やしたり、確認したりしています。

だから、共感できる部分も多かったんですけど、もうあと二歩、深くもなる題材だったような気がして。きっと、意図的にこの路線にされてるんだろうと思うんですけど、個人的な好みとしては、もっと下まで降りても良いように思いました。

良かったんですけどね、可能性リストなのか、あるいは不可能リストになってしまうのか、っていうくだりとか、鍋料理も良いな、って思える描写とか。

私はやっぱり料理をしてそうな題名やあらすじの作品には手が伸びてしまうみたいで、この作品も半分くらいは題名に惹かれて手に取りました(笑)

そうそう、料理といえば、一昨日は少しだけ料理をしました。豚肉と玉ねぎとピーマンとキャベツを炒めて、オイスターソースで味付けをして。私はピーマンなんかは特に、炒めすぎない、ある程度歯ごたえが残ってる状態のほうが好きなので、そうなるように気を付けたんですけど、出来上がったものを食べたら、本当に自分好みの歯ごたえになっていて嬉しかったです。

ただ、味付けがどうしても、普通からしたら薄くなっちゃうんですよねー。私はそれくらいが好みなんですけど、昨日は両親も食べたので、ちょっと心配しました。が、二人とも優しいので、美味しいよ、って言ってくれて、ありがたかったです。

自分で、自分好みに作って、出来たてのものを美味しく食べる、って凄く健やかな気持ちになれるというか、幸せな気持ちになれるな、って思いました。
他の人が食べてくれるのも勿論、嬉しいんですけど、自分でちゃんと作ってちゃんと食べる、って、何かこう、元気になれるなあ、って。
なので、この作品も、主人公の女性の料理をして、しみじみと美味しい、と食べる箇所は凄く好きでした。

私も、本当に少しずつになるとは思うんですけど、ちょっとずつ、色々と作って、作れる料理を増やしていきたいなあ、と思います。
作れる料理の数が幸せの数にもなりそうな気がして。自分の場合は。

力を抜いて読める作品でした。