盗神伝Ⅰ ハミアテスの約束 M・V・ターナー作 金原瑞人&宮坂宏美訳

下の記事に、お星様や拍手、ありがとうございました!
おかげさまで、木曜日からは何とか持ち直して、普段通りの木、金、土曜日をこなすことが出来ました。多分、大丈夫だと思ってはいたんですけど、実際に戻れると安心しました。
気持ちの面では、やっぱり、いつも程は何にも乗れないし、どこかぼんやりしてしまっていたところもあるんですけど、とりあえず、食べて話して、講義を聴いて部活して、って出来たので、もう今は、それで良いことにして満足したいと思います。

自分が納得出来る範囲でハードルを下げる、っていうことが、一番、現実的で、かつ、自分に対してシビアな判断をする、ということになるのなら、これは甘えとは違うのかな、って、最近は少し思えるので。

自分に対するハードルを、自分の限界以上に上げ過ぎてしまうことのほうが、自分を過大評価したいという望みに従う、という意味では、甘えなのかな、と最近は考えます。分からないですけど。
それで一杯一杯になりすぎたり、他人様に迷惑をかけてしまったりするのなら余計。

金曜日は、部活の同期の子が凄く切羽詰っていて、先輩方お二人とその子と、4人で飲みに行って、普段使っているほうの電車の終電を逃して、普段とは違う経路で帰る、というようなこともあったんですけど、それでも土曜日は部活とバイトに、普段通り行けたので、そこら辺は、以前よりは、何でも対応できるようになったのかな、と感じます。

同期の子に関しては、一応、最近、話は聞いていたんですけど、全然、分かってあげられてなかったんだなあ、って感じました。
人のことをきちんと理解するとか、分かってあげるとか、「全体を把握する」とか、そういうことは絶対に無理だろうと思ってはいるんですけど、ここまで追い詰められてしまう前に沢山話せば、また何か違ったんじゃないかと思うと、もう少し機会を作れるような努力が出来たんじゃないか、っていう申し訳なさがあります。

どれも、ある意味、どうしようもない、改善が難しいようなことではありましたし、本人もはっきりとは分かっていなかった、っていうことも多かったみたいなんですけど、本当に、難しいよなあ、と思います。人の気持ちは。
少しお休みする、ということなので、これからも、ゆるやかに連絡を取りながら、待っていたいなと思います。辞めるつもりは全然ない、と言ってくれているので、そこは凄くありがたいです。彼女がいて、色々話せるから、私もここまでやってこれた、っていう面は凄く大きいので。うん、焦る必要は無いように思うので、とりあえず、少し部活から離れて、ゆっくりのんびりしてみてほしいなと思います。そして、私も、ゆっくり待っていたいです。

この記事の題にした「盗神伝」は、確か中学生だったときに初めて読んだ作品だったと思います。最近はファンタジーはほとんど読めていないし、なかなか手が伸びにくくなってしまってもいるんですけど、上橋菜穂子さんの作品はほとんど読んだし、ハリポタやダレン・シャンやレイチェルシリーズも通ったし、荻原規子さんの作品も読んだし、って考えると、結構、ファンタジーで育ってきてるんだよなあ、って思います。

上橋さんや荻原さんは、昔の人じゃない、今、まさにこの時代の日本人作家にもこんなに素晴らしいファンタジーを書ける、日本人の感性に合ったファンタジーがここにある、っていう意味では、大人にも子供にも自信を持ってお薦め出来るよなあ、って今も感じています。そういう作品に出会えたからこそ、ファンタジーも好きになれたんだろうなあ。

ファンタジーもそうなんですけど、私は、今、この同じ時代を生きている人の作品を読むのが好きです。古典も良いんですけど、本当に古典、平安時代の和歌、とかならまだ興味を持てるのですが、その間には、いまいち興味を持てなくて。外れた、と感じることが多かったからだと思うんですけど。って書くとまた話が逸れてしまうので(笑)、この作品の話に戻ります。

この「盗神伝」は、シリーズの三作目までしか読めていないんですけど、話の展開にだれるところがなくて、主人公の「盗人」の少年がとても魅力的、そして何より、この世界の神話がよく出来ていて惹きこまれます。
ラストの鮮やかな種明かしまで含めて、政治も絡んだ人情の描きかたがあっさりしていながらもきちんと伝わってきて、一気に読んでしまいました。
今回は数年ぶりの再読だったのですが、やっぱり面白く読めました。ラストにだけ出てくる女王の描き方が凄く良くて、とっても魅力的な女性として描かれていて、そこはあまり印象に無かったので、自分の感覚が変わったのか、単に忘れてしまっていただけなのか、どっちなのかなあ、と少し考えました。

またファンタジー、特に、日本人作家のファンタジーも久しぶりに読みたいな、って思うことが出来ました。
そして、辛いときはファンタジーのほうが、気持ちがほぐれて読みやすいんだな、っていうのも、今回、大きな発見でした。

また、何かあって活字を読みたいときは、ファンタジーっていう選択肢も視野にいれながら、本を選んでみたいなあと思います。