街の灯 北村薫

街の灯 (文春文庫)

街の灯 (文春文庫)

北村さんは、ずっと読んでみたいな、とは思いながら、なかなかきっかけが掴めないでいた作家さんなんですが、今、このスランプ状態でこの作品を読めて良かったです!
凄く面白かったし、読みやすかった。

文章も美しいし、何よりベッキーさんがかっこよくて。宝塚的なかっこよさな気がします(笑)

品が良くて、賢くて、気が強い登場人物、っていうのが私が一番好きなタイプなんですけど、この作品は凄く理想に近かったです。

昭和七年を舞台にした、十代半ばのお嬢様と、彼女の御付きの女性運転手。しかもミステリ。鮮やかな謎解きも綺麗。これからも北村さんの作品を読みたいな、って思える作品でした。

あ、それから、昭和七年が舞台で、上流家庭のお話なので、ある意味、ファンタジーっぽく読んでいたんですけど、何度か帝劇の話が出ていて、やっぱり帝劇って凄いよなあ、光一さんお身体にお気をつけて頑張ってください・・・!って思いました(笑)

そういう意味でも、今の時期に読めて良かったです。