11月1日 福岡公演

感想を書きあげられないまま、あっという間に二週間も経ってしまいました!
そして、今日はキンキさん御出演番組が二つもあるということで、今から、次の休みに見ることが出来るのを楽しみにしています。

福岡公演、という響きを何度も噛みしめたくなるくらい、地元でキンキさんの公演を見ることが出来て、本当に嬉しかったです。
感情的に嬉しい、というだけでなく、こちらに来ていただけるのは、純粋に、参加しやすくて物凄くありがたくて。

福岡にキンキさんでいらしてくださったのは17年ぶりとのことでしたが、是非是非、またお二人でいらしていただけると嬉しいです。

福岡は正直、観光名所は少ないのですが、食に関してだけは、美味しい物が沢山あるので!(笑)

ということで、以下、福岡公演初日の感想です。
時間の関係もあって、ざっくりとした感想になってしまうと思います、すみません!


とりあえず、ドームと違って、近いな!と感じました。
肉眼である程度の衣装の様子は分かる。

そして、剛さん、細い!光一さん、鍛えたな!って一目で思いました。
お二人とも、パッと見で分かるくらい大きく変化してる、って凄い。

それでいて、お二人共が変化しているのに、並んでバランスが悪い、ということもない。
今のお二人の体系だと、光一さんのほうが少し背が高いことも含めて、なんとなくバランスが取れているように見えました。

剛さんはお痩せになったことで、お顔立ちの整い方がより分かりやすく前に出ているし、光一さんはお綺麗なお顔と鍛えた肉体、という彫刻みたいなことになっているしで、キンキさん、三十代後半にしてお美しすぎる、と心底思いました。お二人共が、ほんっとに綺麗で。

最近は仕事柄、三十代後半の方にも沢山お会いするのですが、やはり芸事の方、というかアイドルさんって、飛びぬけてお美しいですね!当たり前なんでしょうけれど!

ということで、まずはやはり、キンキさんのお美しさに目を奪われました(笑)

歌に関しては、まず印象的だったのは、「ボクの背中には羽根がある」。
今回は、いつもより悲壮感が薄いように感じられて、新鮮でした。
やはりこう、「幸福」とまではいかないのですが(笑)、ずっと一緒に生きていくんだ、ということに、静かで強い確信を持って、かつ、自分達で望んでそうあろうとしているんだ、というように聴こえて。

静かな重さと同時に、今までよりももっと美しく聴こえて、ハッとしました。

それから、「雨音のボレロ」は、そうだった、キンキさんにはこういう強みがあったな!って思い出しました。

Nアルバムの感想では、「よくよく歌詞を読むと、この男性はちょっとどうなんでしょう」みたいなことを書いたのですが、キンキさんがああやって、あの歌声で真摯に歌ってらっしゃると、物凄く誠実で、一途で、素敵な男性みたいに聴こえるんですよね!(笑)

キンキさんの歌の上手さとお人柄、軽薄さの無い歌声、歌い方、諸々の力だなあ、とつくづく思いました。
ああいう曲は、ライブで歌い上げるのに向いていますね。お二人の歌声を堪能できました。

「陽炎〜kagiroi〜」もとっても良かったです。
そもそも、ライブでやってくださるという事自体も嬉しかったですし、お二人の歌声の絡み方がドラマチックで、美しくて、キンキさんにしかこういう世界観は作れないだろうな、という雰囲気がありました。

まるで、剛さん特有の繊細な世界観に光一さんが参加しているような感じもして、しかもそれが美しく成立していて、凄く素敵で。
なんだろうなあ、剛さんの独特の世界に、力強い美しさが増して、より芯が通るような。
あそこまで剛さん全開、という歌の世界に、光一さんが違和感なく存在している、という光景が、個人的に、「こういうキンキさんを見てみたかった」という感じで、魅力的でした。本当に、驚くくらい違和感が無いのに、とても新鮮で。
DVDになったら、ダンスも含めて、何度も見たい曲のうちの一つです。

そうそう、ここまで触れ損ねていましたが、今回、衣装も好きでした!お二人共、よく似合ってらして。

MC
すみません、MCは特に、何度目だったか、ごっちゃになっていると思います!

まずは、とりあえず、剛さんが水炊き等、福岡の食を楽しんでくださったみたいで良かったです!
美味しい物を沢山召し上がってください!

それから、剛さんはお寺にも行かれた、ということでしたが、そうなんです、福岡って、実はお寺が凄く多いんですよねー。あまり知られていないみたいなんですけど。
有名なお寺はほとんど無いんですけれど、数だけは、博多は特に、凄く多いです。
剛さんはどこのお寺に行かれたんだろうなあ。

そして、食に関しては、「ライブの日は、声がよく出るようにライブ終わってからしか食べないから」って剛さんがおっしゃってたんですけれど、その言い方が、全くこう、「頑張る」みたいなニュアンスじゃなくて、剛さんの中では、「今の感じでは、自分がきちんと歌えるようにするにはそのほうが良い、というだけのことで、努力でもなんでもない」みたいな感覚なんだなあ、という感じに聞こえて、グッときました。

剛さんって、こうだよなあ、って感じて。
なんだろうなあ、自分はこうしたいからこうする、っていう意識なだけで、それを努力だとか、気遣いだとか、プロとしてどうの、とかっていう感覚はあまり無さそうなんですよね。

剛さんは、あまり努力してどうの、というイメージが無いし、そういうイメージにならないように御本人がされている部分もあるんでしょうけれど、実際は、こういうことを普通にされているんだよなあ、って思いました。

それから、光一さんは福岡から大分か佐賀かの温泉に行かれたそうで!どっちだろう、一応、福岡にも温泉はあるんですけれど、あえて県外ということで、福岡にはよくいらしてくださってますもんね、と思いました(笑)
そして、ここら辺、光一さんがスタッフさんから得た剛さん情報を御本人の口から聞きたい!!という気持ちが溢れてらっしゃるように見えて、「光一さん…!相変わらずですね…!」って、なんだかもはや感動しました(笑)

「昨日はどうしたの?」とか、「ゲームやってるって聞いたけど、そんなにしてるの?」くらいの聞きかたで良さそうなものなのに、「スタッフから聞いたけど」を必ず前に付けながら、「〜なんでしょ?!}くらいの、勢いのある、凄く前のめりの雰囲気で尋ねてらっしゃっていて、出会ってもう25年にもなろうとするのに、たかだか昨日何をして過ごしたかだとか、最近ゲームをしているのかだとかっていうことを、あんなにも興味を持って聞けるの、本当に凄い。
しかも、お客さんの為に云々ではなく、自分の興味で、という勢いしかないんですよね、光一さんって。
そこら辺が、光一さんの可愛らしいところだよなあ、と思います。

MCの最後に「今日は本当にお客さん放置して自分達だけで話しちゃったね」みたいなことを、その場で剛さんにおっしゃってしまうところを含めて(笑)

そして、最近は光一さんが外に出て、剛さんは中でゲームをして、と見事に以前と逆になっている、というお話を聞くと、なんとなく、もはやキンキさんは怖いくらいだなあ、としみじみとこう、怖くなりました(笑)

外で遊びたいとかゲームをしたいとか、そういう個人の基本的な趣向って、そんなに変わらないイメージがあるのに、こうも見事に逆になる、って、本当に、なんかあるのか、っていう感じがして。
いや、「なんか」が何かは分からないんですけど(笑)、縁というか、なんというかが。

剛さんが潔癖になった、ってお話しされた時にも薄っすらと思ったんですけれど、キンキさんはやはりこう、無意識にじわじわとお互いに影響を受けたりされてるのかもなあ、ってこういう時に感じます。怖いけど凄い。凄いけど怖い。

このお話の時に、剛さんが「光一さんが最近、人間らしく外で遊んでるからバランスをね」みたいなことをおっしゃり、それを受けて光一さんが「剛くんは映画で最近痩せて、僕は鍛えましたしね」みたいなことをおっしゃった時は、お二人御自身こそが、誰よりも御自分達を「2人で1セット」だと思ってらっしゃる、と衝撃的でした。
そういう発想が出てくること自体が凄い。

そして、この公演に関しては、やはりお膝のことが大きかったな、と思います。
陽炎の時点で、剛さんのお顔が険しいような気はしたんですけれど(歌は物凄く良かったです、声を真っすぐ出すの、以前よりも更に更に良くなられましたよね)、霧曝し〜咽ぶ直前までが歌われなかった時点で、これはもしや、と思ったら、MC始まってすぐ、「私事ですが、今日は膝があまり動かなくて」っておっしゃっていたので、そういうことかー、と思って。

ぼんやりしちゃった、みたいなことをおっしゃってましたが、痛んでたんじゃないかな、と思います。
御本人にしか分からないですけどね!

公演の最後まで、剛さんはやはりどことなく元気が無いというか、勿論、あからさまに表に出さないようにしてらっしゃったけれど、御自分の身体に対する苛立ちとか、悔しさみたいなものがあるように見えたんですが、歌は全くブレずに物凄く良くて、ああ、こういう取り返し方をしようとされてるのかな、と勝手に感じました。

ダンスに関しては、振りを見ていると「ああ、あの角度、あの動きが厳しいのかな」とちょっとハラハラしたのですが、だからこそ、出来る範囲で、というのが凄く伝わってきたし、関節の柔らかくて綺麗な動きは変わらずで、とっても好きでした。
剛さんのダンスは、角度や音への乗り方がそもそも、センスがあってお洒落なので、動きの大きさ重視ではない、と思うんですよね。大きくキビキビ、という体操的な動きが映える系統のダンスではなく、ちょっとした角度の付け方や柔らかさが大事で。
だからこそ、膝を思うように使えないのはお辛くもあると思うのですが、大きくキビキビ、というタイプではないぶん、今後も、調子が良い時は上手くやっていける可能性もあるのでは、と思います。

今回、剛さんのダンスが、恐らくは御本人が思うようには動けなかったにしても、見ているこちらとしては、満足いかない、という感じは無かったんですよね。腕の動きや指の動き、ステップだけでも、十分に曲のニュアンスは伝わってきて。
なので、ダンスに関しては、今後も、剛さんのその時の出来る範囲で、とにかくお身体を大切にしていただきたいな、と個人的には思います。

それから、これに関しては、光一さんが、本当の最後、アンコール後くらいにお話しされている時に、楽しそうな剛さんを見て、「お前、やっと火がついてきたやないか」って笑ってポロッとおっしゃったんですけど、そのおっしゃいかたがもう、ほんっっとに情に溢れていて、印象深かったです。

この公演の光一さんのテンションの上げ方は、剛さんがちょっと落ちてらっしゃる時の、半分気を張る感じもあったように思うのですが(勿論、楽しんでらっしゃったのは間違いないと思うんですけど!)、だからこそ、最後のおっしゃいかたに、ああ、やっぱり光一さんも剛さんの御様子を凄く気にかけてらっしゃったんだな、とグッときました。

あからさまに「無理するな」とか言うでもないのに、剛さんのことを一生懸命気にかけてらっしゃるのが伝わってくるんですね、光一さんって。
気を遣う、ではなく、気にかける、という感じ。
無理にテンションを上げさせようとするでなく、変に気遣うでもなく、でも、きちんと気にかけてる。
生でああいうお二人の御様子を見たのが初めてだったので、ああ、こんな風に繊細にやってきてらっしゃるんだよな、と改めて感じました。

「お前、やっと火がついてきたやないか」って笑っておっしゃった時も、責めるようなニュアンスだとか、ネガティブな要素は一切無くて、なんだろうなあ、安堵感と、あたたかさと優しさと、単純に、剛さんが楽しそうにされてるのが嬉しい、みたいな色しか籠ってなくて、その一言に、光一さんの剛さんに対する情の深さが全部表れているようでした。

安堵感、っていうのも、ドキドキハラハラしてた、っていう程じゃなくて、大丈夫かなと心配してた、とかっていうのでもなくて、ただただ、剛さんがニコッとされている、ということに対する安堵のみ、という感じで。
といっても、それまで剛さんの笑顔が少ない、とか、口数が少ない、っていうことは決して無かったんですけどね!
お互いにお互いの話によく反応してらっしゃったし、いつも通り、冗談もおっしゃっていて。

光一さんの剛さんに対する情っていうのは、単に身内に対する、とか、幼馴染といっても良いくらいの付き合いの長さの仕事仲間に対する、というだけでなく、もう本当に対剛さん、という枠があるんだろうなあ、という感じで、それが羨ましいくらいだなあ、と思います。

それを向けられる剛さんも、それくらいの情を持つことが出来る対象がいる光一さんも。

ということで、歌に戻ると、「ホタル」も凄く良かったです!聴けて嬉しかったなあ。
光一さんは熊本の地震のことにも触れてくださっていました。
ああいうところが、光一さんの根の真摯で健やかなところだな、と思います。
ああいう話題が上滑りにならない、って、誰にでも出来ることじゃない。

「ただ認められたくて ただ許してほしくて」って剛さんにあの声で静かに歌われると、堪らなく切なくて哀しい、と生で聴くと余計に感じました。
キンキさんの湿度に、よく似合う曲で、今後も歌い続けてほしいな、と素朴に思います。

そうそう、これはソロの前だったかなあ、どこだか曖昧なんですけど、堂島さんと光一さんがお話ししてる時に、堂島さんが御自分で「Misty」をボロクソにおっしゃってた、みたいなお話が愉快すぎて笑いました。
堂島さんのセルフツッコミ力が凄まじくて(笑)
「若い時に作ったからー」って堂島さんがおっしゃってたんですけど、改めて考えると、堂島さんも早熟の天才過ぎて恐ろしいですよね。

そして、「Misty」とか「カナシミブルー」の歌詞については、私も同じこと思ってたー!まさかの作詞された御本人も思ってらしたとは!っていうのもあって、本当に愉快でした。
そうなんですよね、私、実はそっと、かっこいいしニュアンスも分かるんだけど、歌詞だけ追うとちょっと不思議なんだよな、って思ってたんですよね!
悲しみに唇を寄せるけど、唇に手をかざす、って結局どうしたいんだろうな?と思ってたんですけど、まさか堂島さんの口から、「悲しみに唇寄せて、唇に手をかざして、最終的にもうずっと側に、ってどうしたいんだって話じゃない?」みたいなことが出てくるとは、もう堂島さん愉快すぎるし、その通りのジェスチャーをしてみちゃうキンキさんも愉快すぎる。

歌詞をプリントアウトして検証してみようの会は、是非やってほしいし、是非その映像を残していただきたいです(笑)
なんなら、お二人の自作の歌詞でもやってみてほしいくらいです(笑)

ということで、ここからソロコーナーですが、もう!とても!!感慨深かったです!
応援し始めて数年の私ですらそうだということは、長年応援してらっしゃるファンの方々からしたらもう、とっても感慨深いんだろうなあ、と思いました。

そうそう、剛さんからの突然すぎる光一さんソロへのフリがあったのですが、あまりにも勢いがありすぎてびっくりされる光一さん、仕切りなおすもすぐに剛さんがハケることになっちゃって笑う剛さん、笑いながらも和やかに下がっていかれる剛さん、という流れが、キンキさんらしくて凄く微笑ましかったです。

お互いがお互いのツボを無意識に抑えてる、って強いよなあ、と思います。
相性が良い、というか、長年かけて相性の良さを作ってきたというか。
お互いへの好意がふとしたところで溢れる辺りが、キンキさんの素敵なところだなあ、って思います。

ということで、光一さんソロをきちんと生で見ることが出来たのは初めてだったのですが、「Danger zone」すら懐かしく感じて驚きました。あれでもう3年前とかなんですかね、時の流れが恐ろしいなあ。
「Interactional」は、とにかく、やはり光一さんはマイケルがお好きだなあ、と思い、改めてマイケルの偉大さに思いを馳せました。
二曲とも、映像では見ていたものを、今、生で見せてもらえてるんだなあ!という楽しさがありました。
ソロコーナーの醍醐味ですね。
端整な、光一さんらしい世界観と、ダンサーさんの効果的な使い方と。
光一さんの美意識というか、美学、良いと思う基準のようなものが、きちんとパフォーマンスを見るだけで伝わってくる。そういうところが、光一さんの好ましいところだし、かっこいいところだよな、と思います。

そして、個人的には三曲目の「Slave maker」が一番好きでした!
光一さんもきっと、あの曲をやるの、お好きなんじゃないかな。
歌いやすい音域でもあるように聴こえましたし、テンションが上がりました!
私は、光一さんの端整な世界観もお顔立ちの美しさに似合っていて好きなんですけど、どちらかというと、あの綺麗なお顔立ちだからこそ、ちょっと荒いくらいの煽りかたというか、力強いくらいの歌い方や世界観のほうが、余計にかっこよくて好きなんですよね。

そういう意味でも、「Slave maker」は凄く好きでしたし、やはり長くやってきてらっしゃる方なんだよなあ、って感じました。流れも綺麗だし、会場を乗せるのも凄く上手い。
三曲できっちり盛り上げるし、衣装も系統を変えるし、三曲とも違う世界観を魅せるし、という意味でも、やはり、光一さんの構成力や、総合的なセルフプロデュース力の高さがきっちり発揮されているように感じました。

一言でまとめるならば、「流石」という感じ。
そりゃあ、光一さんには「お値段分はやった」と言うだけの権利がありますよね!って力強く頷けるくらい、良いソロコーナーだなあ、と思いました。楽しかったです!

そして、「Slave maker」では、剛さんが後半、ギターで入ってくるのがまたかっこよくてですね!
お二人共、昔、ソロコーナーがあった頃より、お互いに物凄く成長し、成熟してこられたんだ、っていうのが分かりやすく伝わってくる場面だったな、と思います。
映像で見ただけのものなので、なんとも言えませんが、とりあえず映像と比べると、昔よりもずっと、しっくりくるし、かっこいいし、何より上手い。

お二人揃って、技術を磨き、表現を磨き、かっこいい年の重ね方をされているよなあ、って思います。
だからこそ、キンキさんはあれだけ魅力的なグループであり続けるんだよなあ、って。

ということで、続いての剛さんのソロコーナー。
この流れで「街」とは、凄いな、ってまず思いました(笑)
ここまで盛り上がった直後に?!みたいな(笑)

でも、それも一瞬でした。
やっぱり剛さんの歌声って、何か宿っているんじゃなかろうか、と思います。
あまりにも、あまりにも美しすぎる。

この世にこんなに美しい歌声が実在するんだから、きっと、この世には他にも沢山、驚くほど美しいものが存在するんだろうな、って、他の沢山の「美しいもの」の実在までも信じられる。
と、急に意味不明なことを言いたくなるくらいには、「街」が良すぎて、衝撃でした。

自分が年を重ねるごとに、剛さんが今でも、あの歌を矛盾なく、違和感なく歌える心根のままでいてくださることの凄さを感じますし、歌詞が迫ってくるな、と思います。

「愛を見失ってしまう時代だ」「何かを守る為に愛を伏せるなんて不細工だ」って、本当にそうだよな、って。
今回は剛さんの感覚を聴く、というよりももっと強く、訴えが沁みてくるような気持ちになりました。
そして、それと同時に、傷ついて、弱って、その時に絞り出した言葉がこれ、っていうところが、剛さんの、たまらないくらいに哀しい強さだな、って思います。
根本的には変わってないんだろうな、っていうところがまた。
剛さんの側に、光一さんみたいな方がいてくださって、本当に良かった。

そして、あの日は、「このカラダまだいけるさ」と剛さんに一人で歌われるのが、違う意味を持って聴こえてしまって。
何故か、ふと、生きている限り、まだいけるよな、って思いました。

それから、この曲では、剛さん、ロングトーンって言うんですかね、同じ音を伸ばす歌い方が、物凄く!上達してらっしゃるな!!って気が付いて、聞き惚れました。
揺れない、ぶれない、美しい、という安定感。力が入りすぎず、抜けすぎず。
剛さんのビブラートも美しくて大好きですが、最近のあの歌い方には、「恐ろしく歌が上手いな、この人は。」と素朴に感じます。鳥肌が立つくらいに上手い。

それでいて、単に上手いだけ、ということにはなっていないし、テクニックを重視している、という空気も無い。
剛さんの感性の豊かさに歌の上手さが乗って、より歌の世界観が濃く、深くなる。
稀有な歌手だな、と素直に思います。どこに出しても恥ずかしくない、という感じ。

そして、この歌が歌える人が、次に持ってくるのがセッションなんですよねー。
もう、剛さんのこういう所が良いんだよな、ってつくづく思います。
いや、勿論、これだけの歌声を折角授かっておられるんだから、みたいな葛藤もあるんですけれど(笑)、ここでセッションを持ってこないと、確かに、剛さんが今まで信念を持ってやってこられた活動との辻褄が合わないよな、って。

なんだろうなあ、今回のコンサートはキンキさんとしてのものだから、ソロよりも、アイドル性というか、ジャニーズらしさを求められていたんだと思うんですよね。
少なくとも、セッションを物凄く求められている、ということは無いだろうと思います。
それでも、それを分かっていても、皆で音を鳴らして、音を楽しんで、皆で、音楽で盛り上がっていく、という楽しさを伝えたい、というシンプルな願いがあるんだろうな、って、素直に感じました。

いつも一緒にやっているメンバーではないし、お客さんが求めるものだって、多分、違う。
でも、それでも、結局、剛さんが大切にしていて、お客さんと共有したくて、伝えたいこと、やりたいことは、変わらないんだな、って、行動で示されたような気持ちになりました。

単純に、多分、演奏者やコーラスの方だけが、あれだけ長時間、会場の画面に映るアイドルさんのコンサートって無いだろうな!とも思って(笑)
でも、皆さん、良いお顔をしてらして、緊張感もあって、今、まさに音楽をしてる、音を楽しませてもらってるな、って、凄くテンションが上がりましたし、楽しかったです。

しかも、そこから、キンキさんのファンの皆さんなら御存知、という曲の中でも「たよりにしてまっせ」を持ってくる、っていう辺りが、全く予想していなかったけど、言われてみれば剛さんらしいな、というよくある感覚をまた覚えて、ほんっとに飽きない人だなあ、と感じました。

なんかかっこよくなってる!という愉快さと、一つの曲がこんな風に変わって、こんな風に楽しめるんだ、ということを愉快に伝えたかったんだろうなあ、という面白みと、この流れの中で表れる光一さん、という入れ込み方と(笑)

「確かに、このソロの流れだと、光一さんはここしかないよな」というタイミングで参入されて、しかも、私が入った公演の時は、超楽しそうに、あえて楽器を吹かない、という選択をしてらして(笑)

剛さんも、光一さんの自由な選択を楽しんでらして、キンキさんは本当に、こういう余裕を持とうとする辺りが、見ていて楽しいんだよなあ、と感じました。
というか、そもそも、あの楽器のブームがまだ続いていた、お二人のお気に入りであり続けていた、という面白さもあって。まさかの年単位(笑)
キンキさんは本当に微笑ましい。

そして、剛さんのソロラスト、皆で剛さんの指示で飛んで、盛り上がって、その勢いのまま「薔薇と太陽」に雪崩れ込む、という流れも、最高だな、って感じました。
言いたいことめっちゃ分かるな、って。
ソロとソロを、こんな風に上手く融合出来るくらいに、お二人共、時間と経験を重ねられたんだなあ、かっこいいな、としみじみと思いました。

後半もそれぞれかっこよくて、カップリング曲もやってくださって、楽しかったです。
涙、ひとひら」が好きなので、聴けたのも嬉しかったし、お二人共、後半に向けてどんどん歌が良くなって。

そうそう、それから、バンドの皆さんやダンサーさんへの拍手の後の
光一さん「We are」
お二人「KinKi Kids」を初めて聞いたのですが、驚くほどピッタリ揃っていて、感動しました。
当たり前のように揃う、その「当たり前」こそが、キンキさんの凄さだよなあ、って。

あとは、アンコール、「この夜を止めてくれ」を、まさに今の心境みたいなタイトルだ、と光一さんがおっしゃっていて、なるほど、この曲にこんな使い方があったとは!って、新鮮でした(笑)

光一さん、もっとこのツアーをやりたいくらい、って何度かおっしゃってらして、こちらも、とっても嬉しかったです。
ああ、お二人で楽しいツアーをされたんだなあ、って伝わってきて。

そして、これも印象的だったんですけど、剛さんが、「Misty」っぽい曲がどうの、というお話の流れで、お遊びで、「Misty」は「乾いた」で始まるから、「濡れてる」で始まる曲とか、みたいなニュアンスで、「濡れてる」と音程も変えて柔らかく歌ってらっしゃったのですが、その声がもう、物凄く!!美しくて!!!
なんだかもう、たった数秒の歌声だったのに、ハッとしました。
なんとなく、といった感じで出す歌声があんなにも美しい、ってもう。
あんな歌声を持つ、って、まさにギフトだな、って強烈に感じました。

それから、最後に、新曲。私、この曲が凄く好きです。
初めて聴いたのがライブ、という贅沢な聴き方をさせていただいたのですが、聴いたその場で好きになりましたし、凄く新鮮な気持ちになりました。
いかにも女性が書いた、といった力のある歌を、男性二人組であるキンキさんが歌う、という面白さがよく出ているようで。
キンキさんが歌うからこそ映える歌だな、と感じます。
この曲に関しては、他のグループやアーティストさんが歌っても、こんな色は出ないだろうな、と強く感じられて。

キンキさんには、そういう歌を歌ってほしいな、ってやっぱり思うんですよね。
ああいう、稀有な特徴を持つお二人だからこそ。
20周年に向けて、というこの時期に、こういう歌を、お二人の選択で出された、というだけで、キンキさんをこれからも心から応援していけるな、と思います。

ということで、本当に自分の勝手な感覚と思い込みだけで書いてしまいましたし、自分の為の覚書みたいになってしまいましたが、コンサート、とっても楽しかったですし、キンキさんの質の高さやお人柄の良さ、味わい深さを噛みしめることが出来ました!

冬の公演も、どうかお二人が楽しまれて、良い物になりますように!!