Nalbum

お久しぶりです・・・!

仕事をしたり、仕事をしたり、従兄に子供が産まれたり、仕事をしたり、という日々で、あまりにパソコンを開く時間が無さすぎて、驚きました。

仕事については、楽しく働かせていただいているんですけど、今日、急に社長室に呼ばれたと思ったら、「女性の幹部が欲しいんだけど、責任ある仕事は大丈夫か」という話をされて、動揺しました。
早すぎないか、まだ入社数か月だぞ、という気持ちと、なんとなくそんな空気は感じてたよなあ、という気持ちと。
まあ、年内にまた話を、という感じだったので、どの路線の幹部なのかとか、どれくらいのことをしないといけないのかを聞いて、またきちんと考えたいと思います。
とりあえず、どうなっても良いように、少しでも早く、少しでも多くの仕事を覚えたいです。

従兄のところは、お腹の子が小さいから、ということで1ヵ月前から奥さんが入院していたので、正直、かなり心配していたのですが、言われていたよりは大きく成長して産まれてくれたので、ホッとしました。

不思議ですね、子供が産まれるって。

とても嬉しいし、凄い、と思うし、無から有が産まれた事を心から祝福したい。
同時に、この子も、産まれてきたということは、数十年後、あるいは百数十年後には死ぬんだな、そういう存在が今、こうして産まれてきたんだな、という、変にしみじみとした気持ちにもなる。

ある意味、大きな生命の流れのような物を感じる機会でもあるのかなあ、と感じます。

生と死は表裏一体、ということなんですかねー。
こんな感覚になるのも、自分が産んだのではなく、近しいところで産まれた、という状況だからなんでしょうけれど。

ということで、発売から何日経ったんだ、という感じですが、やっと時間を見つけて書けたので、以下、アルバムの簡単な感想です!


全体的には、サラリと聴けるアルバムであるように感じます。
キンキさんにしては明るめ、というか(笑)、軽やかな曲が多いからかな。
そして、しみじみ、こういう曲を三十代後半の男性達が歌えるのは、アイドルさんだからだよなあ、と思い、やっぱり特殊な文化だよな、と改めてアイドルという存在の面白みを噛みしめました。

○naked mind
癖が無く、先を見る明るさがあって、一曲目に相応しい曲ですね。
「捨てていく」と「I take you!」等の重なる響きが楽しい。
「空 ごらんよ」からのテンポと音の流れも楽しくて好きです。

そして、キンキさんが歌うと、「自分と相手」の二人、ということが強調されて聴こえて、二人組としての強さを感じます。キンキさんが「連れていくのはもうお前だけ」「うまくやれるだろう 二人なら」と歌うと、やはりお互いに向けての歌詞であるように聴こえる。

キンキさんの、ジャニーズ初の二人組であるということ、幼い頃から、なんだかんだと途切れずに活動し続けてきている経歴、アイドルであるが故の閉鎖性、声の相性の良さ等諸々が噛み合っての強みだよなあ、凄いな、と改めて噛みしめました。

○鍵のない箱
今回は明るい曲が多めで、と書きましたが、「(曲調は)明るい(けれど、歌詞は失恋か失恋間近っぽい)曲が多め」と書くべきだったかな(笑)

この曲も、歌詞は未練と辛さが溢れているのに、曲調はテンポも速めで、勢いがあって、キンキさんは新たな失恋ソングのジャンルを作るおつもりなのか、という感じの曲ですよね。

モノクロームドリーム
好きです!!!

これも、曲は明るくて可愛らしさすらあるのに、歌詞はよく聴くと切ない。
「せめて夢の中じゃ悲しい顔はしないで 優しくなくていいから」
とか、この男性の気持ちの表現の仕方は、キンキさんの歌う男性にしては(笑)女々しくなく、男性の優しさも滲んでいるようで、良いな、と思います。

相手の事を心から想っているんだな、と伝わってきて。
自分本位ではなく、相手主体の思いやり方、というか。

「きっとこれ以上追いかけやしないから」ということは、ある程度は追いかけて、それでも終わる二人なんですよね。
だから「せめて」だし、もう「悲しい顔はしないで」「振り向かなくていいから」になる。
曲を通して聴くと、二人のここまでの経緯が伝わってくるようで、切なさが滲んで良い。

そしてまた、曲が良いんですよね。サビの音の飛び方が凄く好きです。
ちょっと予想外のところに飛ばされて連れていかれるのが楽しい。
「全然」と「延々」の重ね方も好きです。
堂島さんの歌詞の重ね方が好きなのかな(笑)
聴いていても、意味的にも、無理が無くて凄い。

そして、私、この曲で初めて、ああ、こんな風に、ちょっと可愛くもあるくらいの曲調に切ない歌詞が乗ると、こんなに効果的なんだ、と感じたんですよね。
こういう組み合わせって、こんなに切なさが強まるんだ、という事が、初めて理解できたような気がする。

曲が明るいからこそ、逆に切ない、みたいなことを、初めて実感できたというか。
多分、この歌詞の男性に、自然な優しさが滲んでいるように感じるからこそでもあるんだろうなあ、と思います。
キンキさんの、どこか蒼くて哀しみが滲みやすい歌声がまた、この世界観によく合うんですよね。
曲、歌詞、歌声、絶妙に合っていて、とっても好きです。

初めて聴いたのが、夜、自転車を漕いでいるいる時だったので、余計、曲の切なさが沁みたんですよねー。
何度も聴いています。

○星見ル振リ
これは結局、友達のまま遠く離れた二人の歌なのかな、と思いつつ聴いています。
始めなかった相手を、星を見る振りをして想う、そういう柔らかい美しさを歌う曲なのかな。
こういう、穏やかでほのかな、それこそ遠く輝く星を眺めるような想いを歌う曲も良いですね。

この曲に関しては、サビの「忘れられるわけない その声が僕を呼ぶ」辺りの剛さんの歌声に、しみじみ、やっぱり剛さんは、年を重ねて歌声が高くなった、という珍しいタイプの方なのでは、と思います。
高く、よりまろやかな美しさのある歌声になられたような。
対して光一さんはお若い頃より低い、落ち着いた歌声になられて、お二人の高低のバランスが、今は今で良いように感じます。

この曲も、夜、自転車を漕ぎながら聴くのに向いているので、機会がおありの方にはオススメの聴きかたです(笑)

○薔薇と太陽
この流れでガツンとこの曲、というのが、アクセントになっていて良いな、と思います。
メリハリがつくというか。
やはりCD音源は丁寧に歌われていて、これはこれで良いですね。
改めて、気だるいお洒落さがあって、かっこいい曲だな、と思います。
20年目に向かうタイミングで、こうしてまた新しい世界観に取り組まれた、というのは、今後に向けても良かったよなあ、と聴くたびに感じます。
独自の世界観を持つ方の曲を歌う、というのも、やはり良いですよね。

○鉄塔の下で
キンキさんの偶の秋元さん作詞の穏やか自己啓発系ソング、ぼんやり聴いちゃうことも多いんですけど、キンキさんの歌唱力だからこそ歌える曲だなあ、と思います。

「変わった形の石」でも思ったのですが、秋元さんはキンキさんにはこういう歌詞も似合う、と思ってらっしゃるんですよね。
色々な年代、性別のアーティストさんに歌詞を書く、ってこういうことだよなあ、凄いな、と思います。
若い女の子達には若い女の子達だからこそ映える歌詞があるし、キンキさんの年齢と性別だからこその歌詞もある。

この曲や「変わった形の石」と比べると、「夢を見れば傷つくこともある」の強さというか、厳しさのほうが、キンキさんらしいような気もするのですが(笑)、こういう柔らかさも偶には良いな、と感じます。

○ホタル
この曲、凄く好きです!!
改めて、吉井さんは凄い方だな、と心から思いました。

「薔薇と太陽」とはうってかわって、ほの暗くて、どこか底知れない怖さがある。

夏祭りの日は、ふとした瞬間に、死に絶えた生物の吐息が無数に積み重なったような、濃度の高い暗い空気を感じることがありますが、その雰囲気を思い出します。
夏祭りの暑い夜、喧騒の中には濃密な生がある。
だからこそ、その濃密な生の中に、ふと強烈な死が紛れ込む。祭りから少し離れた場所には、特に。

この歌の主人公は夏祭りの日、行き帰りの人々の姿を「仰ぐ」。
仰ぐ、というくらいだから、川のほとりから、要は下から、人々を見上げているんですよね。
多分、一人で。
破れたスニーカーを履き、まだぼんやりとした未来を、道行く人々の姿の中に見出そうとしているのかもしれない。
そうそう、この「行き帰り」、聴くだけだと「生き返り」にも聴こえて面白いな、と思いました。

生よりも濃く死が漂う世界観。
それがまた、キンキさんの、特に多分、剛さんの歌声にあまりにも似合っている。
剛さんは一体何の業を背負ってるんだ、と思うくらいに。

全体的に、ただ認められたい、許してほしい、と蛍になって帰ってきたり、生きる意味を奪い去られたり、抜け殻だけが踏みつぶされたり、救いのない、と言っても良いくらいの歌詞なんですよね。

その中で、後半、畳みかけるように大自然雄大な美しさが歌われる。
奇跡のように、幻のように「ぼくらの楽園」が紡ぎ出される。
その楽園はどこにいけばあるのか、と天国をふと仰ぎ、最後には、子守歌に包み込まれながら、蛍が残像だけを残して消えていく。

始まりから余韻の残し方までが独特の世界観で、凄く好きです。
この曲に関しては、キンキさんにこそ凄く似合う、と心から思います。
お二人の、あのどこか物悲しい歌声をいかす曲だなあ、って。

よく聴いています。

○陽炎〜Kagiroi
この曲も凄く好きです!!
「ホタル」からの流れが、違和感が無いんですよね。歌詞の世界観的にも、少し重なる部分があるような気もして。

これはもう、前奏の段階で「これは剛さんの曲なのでは」と思いました(笑)
そして、初めて聴いたときに、わあ、これはきっと光一さんがお好きな曲なのでは、とも思いました。
ちょっと「Time」っぽいような気がして。
光一さん、こういう、ちょっと沈んでいくような、漂うような曲もお好きなイメージがあって。
あと、こういう凝り方や区切り方というか、音の取り方もお好きそう。

剛さんがこういう曲をキンキさんの曲として持ってきた辺りが、キンキさんの繊細で美しいところだな、とグッときます。アルバム全体としても、この曲が入ることで、なんだろうな、食感が良くなるというか、ぐっと引き締まるような気がして。

それにしても、こういう曲を持ってきたかあ、という予想外な感じがあって、流石剛さん、と心底思いました。

まず、歌詞がもう、もろ剛さんですよね。
かぎろいは、儚いもの、という意味でもあるのかなと思うんですけど、どこかに紛れ込む哀しさや崩壊の予感、不穏な悲観、それでいて命や愛の美しさを感じ、信じる強さ。違和感なく広がっていく歌の中の世界。

「僕ら色彩をもつ」や「鳴らないピアノから音色結う」という言葉の選び方が相変わらず綺麗で好きだな、と思います。
そして、変な言い方なんですけど、ここ最近、剛さんはこの路線の歌詞を使いこなして、自分の物にされたなあ、と感じます。単語が浮かなくなった、というか。
剛さんの感性、感度が鈍らないどころかより研ぎ澄まされていくところ、本当に凄い。

それから、曲。
流れも、「探す 哀」等の区切り方も物凄く好きなんですけど、何より、サビのあの重ね方がもう。

剛さん御自身が、二人で歌う意味をこんな風に大事に思ってらっしゃるんだな、と伝わってきて、ハッとしました。
どちらもが意味のある歌詞を歌う。
コーラスでもなく、単に追いかけるのでもなく、二人共が違う言葉を歌い、より世界観を厚く、深くする。
違う言葉の繋がりを、違和感なく共存させる。
そこに、ああ、剛さんはなんて、二人で歌う、ということに意味を持たせて、二人で歌うということを尊重している、というか、その力を信じてらっしゃるんだろう、と熱い気持ちになりました。
誰よりも剛さんこそが、二人で歌う、ということを想っているようで。
ソロではお一人で歌うからこそ、なんですかね。

そもそも、ここまで剛さんの世界観全開で来られるとは思わなかったので、そこにも、剛さんの光一さんへの信頼を感じますし、なんだろうなあ、もはやそこまで分ける必要も無いのか、という新鮮さもあって。
思っているよりもずっと、自由で、風通しが良くて、かっこいいな、と思います。
ここまで託す剛さんも、託されて応える光一さんも。
そうそう、なかなか雑誌なんかも読めてなくて無念なんですけど、この曲については特に、もう是非、光一さんの御感想を伺いたい気持ちでいっぱいです。
これを出されて、光一さんはどう思われたんだろうなあ。

○Plugin love
この曲もかなり好きです。
かっこよくて、「君以外は必要じゃない」からのテンポと流れが珍しくて面白い。
そして、この曲が一番、お二人とも、十代の頃と比べて歌が物凄く上手くなられたんだなあ、って思いました。
なんですかね、お若い頃の曲と似通った感じの雰囲気があるからかな。
以前だと背伸びをして、という風に聴こえることがどうしてもあったような曲が、きっちり歌いこなされていて、年を重ねられたからこその魅力だなあ、と感じました。

○夜を止めてくれ
この曲、「モノクロームドリーム」と似た雰囲気があるなあ、この曲も凄く好きだな!と思ったら堂島さんだったので、堂島さんと吉井さんの曲はやはり凄いな・・・!と衝撃を受けました(笑)

堂島さんの曲は、キャッチ―で、お洒落さもあり、ちょっとチャーミングでもあって、やはり魅力的ですよね。
あと、キンキさんには珍しく、男性目線であっても歌詞が女々しくならないのが良いな、と思います(笑)
この曲にしても、他に相手がいる、という状況の歌詞なのに、変に女々しくなっていない。

なんだろうなあ、堂島さんの歌詞は多分、感情がリアルな感じがするんですよね。
感傷的すぎず、自己陶酔しすぎない。だからこそ伝わる切なさや情があるように感じて、とっても好きです。
この曲もよく聴いています。

○Summer〜僕らのシルエット〜
この曲はある意味、新鮮でした!(笑)
十代の男の子じゃないと歌えないのでは、というくらいの歌詞を三十代後半のお二人が歌う、という面白さがあって。
やはり「Kids」なだけあって、少年のような歌詞を歌わせたくなるんですかね、キンキさんは。
もしくは、この曲に関しては、元々は他のグループさんの候補曲だったのでは、と思うくらいなんですけど、実際はどうなんですかねー。キンキさんが歌われるには、曲に対して、ちょっと歌唱力が高すぎるような、みたいな、妙な感覚になりました(笑)
が、曲も歌詞もキャッチ―で、若い大人数のグループの方が夏に歌われるのが目に浮かぶような曲をお二人が歌うと、やはりどこかしっとりしていて、これはこれで面白いな、とも感じます。

○KING PROTEA
聴きやすい曲ですよね。心地よく聴ける。
癖が無い曲だからこそ、歌唱力が必要とされるんだろうなあ、と感じます。
「Summer」からの流れも自然で。
キングプロテアって、かなり元気な感じの、大きな花なんですねー。
花には詳しくないので、初めて知りました!

それから、歌詞の「涙の数なんかより、君を信じてた」と「草臥れた噂なんかより、君だけを信じてた」の強さが、曲の聴きやすさの中で強く浮かび上がっていて、好きです。

○雨音のボレロ
キンキさんの王道バラードだな!と感じました。
一途な失恋、という感じで、キンキさんの美声と歌の上手さが堪能できて。
何気にキンキさんは、自分勝手だったけど一途にもう一度愛を捧げるよ、みたいな、現実ではちょっとどうかと思われるような男性像を歌うことが結構多いですよね(笑)
「我儘」とかも、そんな印象を受けたような気が。

○夢を見れば傷つくこともある
いつ聴いてもインパクトの強い歌詞ですよね。
この、甘えたことを言うなら横面を叩くぞ、くらいの勢いのある歌詞、やっぱり好きだなあ、と思います。
弱っている時に聴くのはちょっと辛いですけど(笑)、力強くて、歯を食いしばってでも進ませてくれるような歌詞で。
曲の展開もやっぱり良くて、こうしてアルバムを通して聴くと、やはりこれがシングル曲だよな、と感じます。
サラリと聴ける曲よりも、こういう曲がシングルになるべきだよなあ、って。
「泣きたい時にはちゃんと前を向いて泣け」って、厳しいんですけど、そうするべきだよなあ、って聴くたびに思います。

○なんねんたっても
素直な曲で、アルバムの締めとしても良いな、と思います。
覚えやすくもあって。
自分も最近はそれなりに思い出と呼べる記憶があって、思い返して頑張ることが出来る、という時も増えてきたので、しみじみと共感しました。
20年を迎える、きっと色々と、語りつくせない程のことがあっただろうお二人が歌われるからこその味もあって。

ということで、ざっと書くつもりがそこそこ長くなりましたが、とりあえずアルバムの感想でした!
数日後のコンサートが、今からとっても楽しみです!!