ベストアーティスト

感想がだいぶ時間が経ってからになってしまった上に、繊細な問題すぎて触れるか触れないか迷ったんですけど、今の自分の気持ちを残しておくためにも、触れさせていただいておこうと思います。

いやあ・・・。
KAT-TUNさん・・・。

私、こちらにも何度か書いた気がするんですけど、世代的には、多分、KAT-TUNさんが一番、馴染みがあるというか、印象深いジャニーズさんなんですよねー。
勢いをリアルタイムで感じたグループで。

そして、キンキさんのファンになって、ジャニーズの皆さんや応援するファンの方々の御気持ちを改めて知る機会も増えた今、なんとも言い難い気持ちになりました。

いやあ、本当になあ。
KAT-TUNさんのこの脱退の時の、残るほうの方々の表情は、毎回、本当に辛すぎる。

なんだろうなあ、キンキさんのファンとしても偶に感じることですが、アイドルさんこそが、ある意味、現実の難しさとか、生々しさとかっていうものを、一番、強烈に教えてくれる面もありますよね。

ある種の理想とか、夢とか、一般とは離れた色とか、そういったものが詰め込まれた存在だからこそ、それが崩れると、他のジャンルの方々の事よりも衝撃が大きくなるというか。

あの雰囲気だと、KAT-TUNファンの方々は、心の準備も何も出来ていなくて、ただただ、番組で応援してる方々を見ることが出来るのを楽しみにしてらしたんじゃないかな、と思うと、強烈すぎる。
だからといって、こういう事は、「急な発表」にならないようにすることも難しいんでしょうけど。

そして多分、色んなグループのファンの方々がそうだったんじゃないかな、と思うんですが、これが自分が応援している方々だったら、って咄嗟に考えちゃって、うわあ、と頭を抱えたくなりました。予想も何も出来ないタイミングで、っていうのも辛い。

ああいうことに限らず、何があるか分からないんですよね、本当に。
人の気持ちは変わってしまうものだし、状況も変わってしまうものだし。
気持ちや状況云々だけでなく、予期せぬことばかりが起こるもので。
だからこそ、今が大事で、今を楽しまないといけないんでしょうね。
絶対は無いからこそ、今に感謝して、大切にしないといけないんだなあ。
好きだな、と思える人たちがいて、聴きたいなと思える歌声に出会えて、そうなったらやっぱり、出来るだけ、今があることを大切にして、なるべく、きちんと作品に触れたり、聴きに行ったりしないといけない。

分かっているつもりで、こういう事があると、動揺と共に、改めて思います。

そして、女性アイドルと男性アイドルの違いも改めて思いました。
女性アイドルの場合は、いずれアイドルでなくなることがほぼ間違いなくて、ファンも、それを前提にして応援しているように思います。
そして、それは昔は、男性アイドルも同じだったんですよね。多分。
30代の女性アイドルがあまり上手く想像できないように、少し前までは、30代の男性アイドル、特にアイドルグループの活動っていうのは、見通しにくかったんだろうと思います。

でも、今の男性アイドルは、30代、40代になってもアイドルとしての活動をコンスタントに続けてくださる方々がいらっしゃる分、ある種、終わりが見えなくなった部分がある。
特に、それこそキンキさんくらいまでの世代のジャニーズさんは、本当に探り探り、年を重ねてもアイドルとしての活動を続ける、ということがどういうことなのかを、それぞれのやり方で作り上げている途中なんじゃないかな、と思います。
キンキさんより下の世代の方々になると、上にそれなりに人数がいるし、グループ形態もソロ、2人組から5人、6人とかの多数まで、ある程度出揃っているから、自分のこともイメージしやすいんじゃないかな、と思うんですけど。
そう考えると、やっぱり今のアイドルさん達は、昔とはまた違う、独特の感覚があるだろうな、って思います。一生やるはずではなかったことが、一生のことになる可能性がある。しかも、それが、まだ多くのことに触れる前、幼い頃に入った世界、って、そりゃあ、ジャニーズさんは特殊な人達だし、事務所が同じだと、ある程度の身内意識みたいなものも生まれるだろうなあ、と思います。

そして、アイドルさんの活動年数が伸びたことによって、ファンのほうも、どこかで、ずっとアイドルとして活動してくれるものだと思うようになった気がします。
でも、人である以上、色々な道や可能性があって、アイドルでなくなる道を選ぶことだって、勿論、あり得ることなんですよね。長い人生で考えると。
それはもう仕方がないんだろうし、全員が、まだ子供だった頃にやると決めたからといって、それをずっと、下手したら一生、続けていかなければならない、っていうのは、無理があるんだろうし。
でも、ファンとしては、気持ちの整理が難しいですよね。急な発表だと、特に。
それとも、薄々は予想できるような流れだったのかな。詳しくはないので、全然、わからないんですけど。
なんにしろ、アイドルさん達も、ファンの方々も、それぞれに色んなことがあって、それぞれがそれぞれの人生を歩んでいて、その中で応援されたり、応援したり、ということをする、っていうのは、相手が無機物の娯楽とは全く違うものなんだなあ、と改めて思いました。
それぞれの方が、少しでも心穏やかになれますように。

そして、キンキさんの場合は、誰かが脱退しても、形を変えてグループが存続する、っていうことは無いんだな、ということも、ふと思いました。
二人組って、そういうことですよね。
まさに0か100かでしかない。そりゃあ、重たくもなるというか、距離の取り方から何から、繊細にもなるだろうな、って思います。

Watさんの件もあって、本当に、何かが続くことには、お互いの意思だとか、考え方、環境、状況、タイミング等々、沢山の要素が必要で、続いている、というだけでも、ある種、ドラマチックなことでもあるんだろうな、と、なんだかナイーブな気持ちに、少しだけなりました。

ということで、様々なことを噛みしめつつ、以下、キンキさんの感想です!

○愛のかたまり
やっぱりこの曲になったんですねー。銀色暗号とかも凄く好きですけど、こういう場では、やはりこの曲かな、と思います。
そして、衣装のピンクが強くて、さすが愛の歌!って思いました(笑)
この曲に関しては、それこそ、20代前半でこの歌を作られたお二人が、今もこの歌をこうやって歌い続けてらっしゃること自体が感慨深いな、と思います。
この曲が、10年以上経った今でも古びることなく、キンキさんお二人の年を重ねた声で大切に歌われ、更に後輩さんにも歌われたり、ファンの方々に愛されたりしていることこそが、この曲の魅力の証明であるように感じるし。

そして、この曲に関しては、20代前半のキンキさんお二人、特に光一さんの気概が滲んでいるというか、自分達、あるいはキンキというグループへの思い入れや、あの年代にしか持ちえない、ある種の自分達への自信のような物が、溢れるほど込められている気がして、そういう意味でも、あの年代ではないと出来ない曲であるように思います。
そんなことも含めて、一瞬が封じ込められた、宝石のような曲だな、と、感じながらいつも聴いています。
そういう諸々も、あの曲の、根底に流れる切ない幸福感につながっている気もするし。

○夢を見れば傷つくこともある
歌の前、槇原さんと光一さんがグルグルまわりだされるのに、戸惑いつつ参加してみる剛さん、っていう流れが微笑ましかったです。
そして、トークでも、「言うぜ!」という雰囲気を出される光一さんに、これは年齢か何かのことをおっしゃるのか、と思ったら、本当にファンの方の年齢のことをおっしゃったので、いやあ、光一さんは本当に、真っすぐというか、ぶれないというか、素直な方だな、と思いました(笑)
結局、長いこと応援してくださってありがとうございますー。ってお二人でおっしゃるところまでが一連の流れで、それもまたキンキさん微笑ましい。

歌については、剛さん、入りづらかったのかな、と少し感じましたが、すぐにきっちり掴んで戻されるところが、やっぱり流石だなあ、って思いました。
剛さんの上ハモが凄く好きな身としては、この曲は、そこも楽しみに聴いています。
光一さん上ハモのパターンよりも頻度が少ないですが、キンキさんの、光一さん主旋律、剛さん副旋律、というのも、独特の美しさと力強さがあって、とても好きです。
それから、熱く応援する、というより、冷静に、背筋を真っすぐに伸ばして語りかけられるような気持ちになるこの歌詞は、キンキさんが歌われるからこその良さがあるな、って、やっぱり感じます。
こういう言葉を歌っても、歌詞が浮いてしまわないのは、言われてみれば、キンキさんの美しい強みの一つだなあ、って。
確かに、キンキさんが応援というものをされるなら、こんな感じなんじゃないかな、と思えるあたり、やっぱり秋元さんは、キンキさんの良さをよく見てらっしゃるんだろうなあ。

そして、この曲は、それこそ、20代では歌えない曲であるように思います。こうやって、30代のアイドル、しかも、これまで、幼い、といっても良いくらいに若い頃からの活動を見せてきている男性アイドルだからこそ、意味が強くなる歌詞を歌われる姿に、キンキさんならではの、年を重ねたアイドルの姿を見せてもらっているような気持ちにもなりました。

とても好きでした!