ほんとによく頑張った・・・!!!

一昨日、私が関わる最後の大会が終わり、私の一つ下の代の子達が幹部を終えて、引退しました。

いやあ、もう。自分が現役だったときの大会よりも、ずっと感情を揺さぶられたような気がします。

大会では、スタッフをして、時間を計ったり、記録をしたりする係だったのですが、もう、それだけでも色々とあって。
他大の男の子たちが、規定時間を2秒過ぎてしまったのがまず、辛かったです。どれだけ頑張ってきたかがリアルに想像できてしまう分、もう、改竄できるならしてあげたいくらいだったし、時間過ぎるよ!!!って教えてあげたいくらいだったし。
時間減点がなくても本選には出場できない点数だったのが、まだ救いだったような、そういうことではないような、という、複雑な気持ちにもなりました。

そして、防具をつけてやりあうほうでは、女の子の試合を担当していたんですけど、一人、他大の女の子が、上段への相手の突きの衝撃が首にきて、立てなくなってしまって。
結局、首を固定して救急車で運ばれて、大変でした。
なんとか大丈夫そうだ、ということだったんですけど、やっぱり格闘技だから、こういうことがたまにあるんですよね。

そう考えると、とりあえず大きな怪我なく現役を終えられただけでも、幸運だったんだろうな、と思います。その子も、とりあえず大丈夫そうだ、ということで、本当に良かったです。

当たった瞬間に、あ、これはヤバい!って思ったもんなあ。上手かったんですよね、間合いも当て方も、理想的といっていいくらい上手かった。
そして、あまりに上手いのがきまっちゃうと、やっぱりダメージも大きいんですよね、特に上段は。新防具になってから、首を鍛えないと危ない、って聞いてはいたんですけど、まさにこういうことなんだな、という感じでした。
焦りましたけど、丁度、大会医の先生の目の前だったから、まだ良かったのかな。

運ばれた子と組んでいる女の子が、目を真っ赤にして付き添ってるのも辛くて。
私も、もし自分が付き添うしかない立場だったら、と思うと、震えそうでした。
丁度、私が去年組んでいた女の子も、うちの大学では唯一、その部門にも出てたんですよね。私が担当していたコートの隣のコートで。
なので、あまりにも生々しく想像できすぎて、もう本当に、あの子が同じように倒れでもしたらって思うと、思うだけでもうゾッとしました。
耐えられないです。本当に、怖すぎる。
出来るだけ、その付き添ってる子のフォローもしたつもりなんですけど、彼女にも、安心してゆっくり休んでもらいたいです。

そして、沢山練習してのぞむ部門ですが、1年生は、今年、入賞者が少なくて。ここはいけるんじゃないか、と思っていたところが、ギリギリ入賞出来なかった、というようなことも多くて、出来る限りの指導をした身としては、本当に申し訳ないし、教え方や構成の作り方等も含めて、もう一度振り返りもするんですけど、それでも、本音のこと頃では、もっと練習してほしかったかな、とも思います。
率直すぎるんですけど。

自分が1年生だった頃とどうしても比べてしまうんですけど、もう少し、時間を惜しんで、もっとよくしよう、上手くなろう、という気持ちを持って練習してもらいたかったかな、と思っちゃって。
本人たちとしては精一杯頑張ってくれたんだと思うので、それに関しては、ありがとうね、という気持ちなんですけど、やっぱり、あと2段階、3段階、気持ちの面でも、貪欲になってほしかったなあ。そこが限界じゃないんだよ、1年生の時は、自分が限界だと思っているところを超えるのが大事だよ、って、本人達にも言っていたんですけど、

うちの代が、賞が欲しい、という気持ちがかなり強かった、というのもあると思うんですけど、練習後の自主練とかを見ていると、もう少し、時間を大切にしてほしかったです。
折角、痛い思いもしながら頑張ってくれてるんだから、というのも大きくて。
ただ、これに関しては、口で伝えるのも難しいし、身体を痛めていたり、疲れていたり、ということがあるので、無理強いも出来ないしで、難しいところなんですよねー。
今回の結果を受け止めて、次に繋げていってほしいです。1年生には、次も、その次も沢山ありますから!

今回、一番、揺さぶられたのは、やっぱり幹部学年でした。3年生の子達は、入部から幹部まで、ずっと見てきているし、関わってきているから、それぞれの子に思い入れもあるんですよね。それになにより、去年、組んでいた子の組が。
去年、組んだときに、ギリギリのところで賞を取らせてあげられなくて、もう本当に悔しかったし、無念だったし、辛かったんですよね。

あの子は、私の最後の九州大会だったのに、って泣いてくれていて、ああ、やっぱり、そういう気持ちも背負わせちゃってたんだよなあ、って、それも泣けて。
あの時も辛かったです。泣き顔が本当に忘れられなくて。
去年も、本当に、本当によく頑張ってくれたんですよね。
一度も泣き言を言わず、練習を繰り返すことに嫌な顔一つせず、苦手なことが上手くできるように、コツコツ練習もして。
そういう子なので、今回、今度は自分が黒帯になった立場で、賞を取るところを見ることがもし出来たら、って去年から、今回のこの大会に思い入れを持っていました。賞をとりたい、という気持ちがある子だったので、その姿を、今度こそ見ることが出来たら、と思っていて。

また、今回、彼女と組んでる子が、そもそも、去年、組むはずだったのに辞めようとしていた子で、その子にも、凄く思い入れがあるんですよね。
辞めようとしているときに、二人でご飯に何度か行きもしたし、帰ってきてくれるときも色々とあって。
だから、本来、組むはずだった子達が今度こそ組めていることも、その二人ともが思い入れがある子であることも、凄く大きくて。

なので、全力で指導したし、応援もしていたんですけど、結果は、今回、とれなくて。
もう、本当に泣きました。
また、何の因果か、って辛かったんですけど、その部門の本選は、私が担当したんですよね。
もう、余計に辛かったです。あの子達が他の、それこそ入賞したところより完成度が低いとは思えなかったんですよね。
でも、これが黒帯で賞をとる難しさだし、採点物の辛さですね。納得しきるのが難しい。

辛かったー、本当に辛かったです。
また、その直後に、顔を合わせる機会があって。
まだ他の部門もあったので、頑張ってね、しか言えないんですけど、お互いもう、表情がボロボロで。
その直後が丁度、私の休憩時間だったので、もう、一人で号泣しました。
まさかあんなに泣けるとは思わなかったんですけど、よく練習していたのも見ているし、去年を思い出しもするし、もう、正直、まさか、という感じだったんですよね。他の先輩方や同期からも、大丈夫なんじゃないか、と聞いてましたし、自分が見ていても、余程のミスが無ければいけるのでは、という感じだったし。それこそ、あと2点、といったところだったので、そういう意味では、悪くなかったんですけど、でも、もう。

下手したら去年より辛かったです。次が無いから。
入賞するところを見たかった、とかっていうよりは、感覚としては、ただただ、「(賞を)取らせてあげたかった」ってもうそれだけで、15分近く、ひたすら涙が出て。

でも、そのあと、団体の部門に二人が出ているのは見ることが出来たんですね。前半だけですけど、最後の二人の組を見ることが出来て、本当に本当に良かったです。二人とも、去年と比べても、凄く凄く上手くなっていました。本当に、あんなに練習していたんだから、そりゃあ、上手くもなるよなあ、って思います。それを見ていたら、また泣けて。もう、二人の顔を見たり、二人の姿を見るだけで、落ち着いたと思ったのに、また泣けるんですよね。悲しいんだか、辛いんだか、上手くなってることに改めて感動してるんだか分からないんですけど。
本当に上手くなった。そして、ほんとに、ほんとに、よく頑張った。
もうなんだか、「よく頑張った、本当によく頑張った」って、それだけでした。

表彰式の後、二人の側に行ったら、二人ともが泣いていて。
二人して目を赤くして泣いている姿を見たら、また耐えられなくて、思わず二人を抱き寄せて三人で泣いて。
3年間、幹部も頑張ったし、練習も頑張ったし、先輩としても、後輩としても、まっすぐな子達なので、本当に頑張ってました。
私は、きっとその頑張りのほんの一部しか知らないんですけど、それにも関わらず、本当によく頑張ったね、って心から言えるような子達がいる、って、それだけで幸せなんだろうと思います。

もう、ね、大会ってこういうものなんですけどね。努力すれば報われる、っていうわけじゃないし、なんであそこが、っていうところが駄目で、なんでここが、っていうところが賞をとることもある。特に、採点物は。
本当に、私、今後きっとこれ以外、採点競技には関わらないだろうなあ、って思うもんなあ。
面白くもあるんですけど、私は多分、採点競技には合わないな、って思います。

彼女たちの泣き顔を見るのも、あんなに辛いとは思いませんでした。なんかもう、心の準備が出来てなかったな、と思います。いくら泣いてもまだ泣ける、という感じで。組んでいた子に関しては、2年連続で、あの泣き顔を見る予定ではなかったので、それもあって辛くて。
でも、それも含めて、きちんと、あの子達の引退までを見ることが出来てよかったな、と思います。
あの子達だけじゃなくて、入賞出来た子も、出来なかった子も。
それぞれの子達が、頑張っているところや、掴んだもの、掴めなかったものを見せてもらえて、それだけで物凄く気持ちが揺さぶられて。

解散後にも、少し二人と話したんですけど、その時もまたお互いに泣けて困りました。
あのタイミングで「ありがとうございました」とか言ってくれるのは、本当に泣くしかない。
別に何もしてないんですけどね、ただ、応援していただけで。

ある程度落ち着いてから話したので、その時は、しみじみと、私は幸せな先輩にしてもらったな、って思いました。
自分は後輩を普通に大事にするタイプなんじゃないかとは思っていたんですけど、まさか、こんな風に思える子達が出来るなんて、って。
自分は基本的には、満遍なく全員と交流しようと思うタイプなので、親しい後輩は出来ないだろうと思っていたんですよねー。
基本姿勢の通り、それぞれの子を大事にしたつもりなんですけど、あの二人は、予期せぬ形で、濃い関わり方をしたのもあって、やっぱり特別なんですよね。
そんな子達と話して、誰がどう言おうと、私はあの子達が作り上げたものが大好きだし、あの子達をとっても可愛く、大事に思ってるし、大好きなんだな、って、結局は、そう思いました。

特に、組んだ子に関しては、ああ、私はこの子が大好きだし、この子と組めたことも、引退試合を見ることが出来たことも、この子に思い入れを持って接してこれたことも、こうやってこの子を思って泣けてくることも、とても幸せだな、って思えます。
こうやって、こんなにまで大事に思える後輩がいてくれる、というのは、幸せだな、って。
本当に、こちらこそがありがとう、って思います。引退までを見届けさせてもらえて、知らなかった色々な感情を経験させてもらえて、良かったです。
我ながら、愛が重いのは分かっていたので(笑)、なるべく本人には悟られないようにしていたつもりなんですけど、今回ので流石にバレちゃったような気がします。どうしよう!
でも、ごまかしようもなかったんですよねー、合計4回も泣きましたからね!あんなに泣けてしまうとは。
本格的に声を上げて泣いたのは、数か月ぶりでした。半年以上ぶりではある気がします、確実に。
そう思うと、やっぱり、自分で思っていたより強い気持ちがあったんだなあ。

そして、去年、組んだ子は、防具をつけてするほうの部門では、2位に入賞したんですよね!その発表を聞いたときは、物凄く嬉しかったです。なので、昨日は本当に、気持ちがかき回されて、大変でした(笑)
彼女としては、こちらよりも、組んで出た部門のほうが、という気持ちが強かったそうで、その気持ちも凄く分かるんですけど、でも、2位入賞って、凄いことですからね!上手くないと、あの部門は点数が取れないんだし。
流石、かっこいい子だなあ、って思います。本当に、おめでとう、という気持ちです。

ということで、大会後は、3年は3年で、ということになりそうだったので、1年生と同期とでご飯に行ったんですけど、楽しく過ごせて良かったです。
1年生の、わりと気が合うなー、って思っていた男の子に、お母様(なぜか、お母様のことを「うちの由美(仮名)」みたいな形で名前呼びにしていて、凄く面白かったんですけど(笑))に、「楽しげで、人生楽しんでそうな雰囲気が似てるから親しみやすい」って言われて、愉快でした。
なるほど、それでかー、みたいな。まさか、お母様と似ていると思われていたとは(笑)
家族仲が良いそうで、本当に、良いご家族に育てられたんだろうな、っていう感じの子なんですよね。気遣いも出来て、ふとした優しさが微笑ましくて。後輩は皆、それぞれに可愛いな、ってしみじみと思いました。
結構、皆、私のことを、明るい、とか楽しい、って言ってくれるのが意外なんですけど。
まあ、確かに、特に最近は、割となんでも楽しめるようになった気がするんですけどねー。
暗い気持ちになるのに飽きたんでしょうかね(笑)

楽しかったり、辛かったり、嬉しかったり、とても濃い一日でした。
どの感情も、100%、心の底から、濁りなく湧き上がってくる思いで、それも久しぶりで。

そうそう、昨日は幹部交代式だったんですけど、それが終わってから、組んでいた子から連絡が来たんですよねー、終わりました、ありがとうございました、って。
それがまた可愛い文章で、心和みました。今週末には、報告のコンパがあって会えるのに、わざわざ連絡してくれる気持ちも嬉しくて。

これが、本当の意味での、私の部活生活の終わりでもあるような気がします。一応、引退はしていたんですけど、1年生指導が思ってたよりずっとハードになったので、なかなか、終わったと思えなかったし(笑)
4年間で、知らなかった感情を沢山、知りました。
プラスの感情も、マイナスの感情も。思ってもいなかったような辛さもあれば、奇跡のように、と思えるくらいに美しい瞬間や、大事に思える子達が出来もして。そして、やっぱりそちらの印象のほうが強くもあって、幸せだったな、と思います。
これで一区切りついたので、今後は、自分のことになるべく集中して、また頑張っていきたいと思います!