筑前琵琶と古謝美佐子さん

土日はやはりお客様が多く、私もいくつかミスをしてしまったのですが、柔らかく接してくださる御客様方のおかげで、なんとか乗り越えることが出来ました。

そして、日曜日は2日間頑張った御褒美かのように、キンキさんの新しい番組を見ることが出来まして!

以前は見られなかったので、分かっていなかったんですけど、時間も回も東京のほうかな?とは違うみたいなんですが、こちらでも見られると偶然分かって、とっても嬉しかったです。

高見沢さんとサファリパークに行ってらっしゃる回だったのですが、高見沢さんもキンキさんも相変わらずで、光一さんが家族サービスをさせられるお父さんのようなテンションでいらしたのも(笑)、剛さんが柔らかい表情とお声で楽しんでらしたのも、高見沢さんの朗らかな優しさも、見てて本当に楽しかったです。

2匹の熊を見て、キンキだだの、硝子の少年歌えだの、立ち位置的にどうの、とおっしゃってらっしゃる辺りだとか、3匹の熊を見てアルフィーさんだとおっしゃってらっしゃる辺りだとかも、とてつもなく微笑ましくて。

あと、大きな兎の顔を窓越しの光一さんのほうに見せる剛さん、という図が、物凄く可愛らしく感じました(笑)
キンキさんだなあ、という感じの、ちょっとコミカルというか、微妙に面白くもあるな!みたいな可愛らしさで良かったです(笑)

これで、週末の大きな楽しみが出来ました!

それから、土曜日は自転車で山道を少し彷徨って、近くの施設で、筑前琵琶を聞くことが出来ました。
私、琵琶の音が凄く好きなんですよね。三味線とか、他の和楽器の音も良いですが、琵琶の音は本当に豊かで、哀しげで、心惹かれます。
掻き立てられるものがあるというか、人々にとって、凄く身近で、それこそ物語るのに欠かせない楽器だったんだろうな、って思える音で。

哀切な物語は特に良い。琵琶と言えば、やはり平家物語が有名ですが、平家物語のような、滅びゆく者達を描いた物語には特に、琵琶の音が合います。まるで咽び泣いているように聴こえもする琵琶の音と、語られる内容に惹きこまれました。
なかなか生で聴ける機会が無いので、今回、久しぶりに聴くことが出来て良かったです。
それも無料で(笑)
私が住んでいる地域は、それなりに歴史的に重要な土地だったところだからか、こういう機会が多くてありがたいです。

それから、日曜日はバイト後、電車を乗り継いで古謝美佐子さんの平和コンサートに行ってきました。
これは、特攻についての展示等がしてある平和祈念館で、今回、沖縄戦の展示もあったことだとか、色々とあって実現したものだったみたいです。
たまたま、その地域に野菜を買いに行った時に、チラシを見つけて、これはもう是非行かなければならない、と決めていたので、行けてよかったです。
本当に、本当に素晴らしくて。

歌声の迫力、流石のお上手さ、声の良さ、豊かさ、沖縄の懐かしい音階と言葉、どれも響きましたが、やはり場所柄から、戦争の話にもなって。
少年達、といって良い年齢の方々の写真が飾ってある場所でのコンサートだったのですが、古謝さんが「見てくれているようで」っておっしゃったときに、不思議な大きな音がして、「まるでそうだ、と言っているようですね」と驚かれた、ということがあって、その流れから、写真に向かって、古謝さんが「魂をすくいあげよう」というような歌詞の歌を歌われたんですね。それが、見聞きしていて、グッと来ました。
ああいう豊かな声質の女性が、1から100まで全身全霊で歌われていると、本当に、祝詞であり、神事に近いような感覚になって。

そうそう、前日の琵琶の演奏会でも、芸能というのはもともと、全て神様、仏様への物だった、そこから全て派生していて、ほぼ全世界でそうだったんですよね、という話をされていて、私は結局、そういう色が濃く残っているように感じられる芸能が好きなんだろうなあ、と改めて感じました。
歌を歌う、踊りを舞う、何かを発する、それはもともと、人よりも更に大きなものへ捧げる、平伏すような感覚から始まったものなんだろうなあ、という感覚が自分自身、なんでか強くあるほうなので、そんな風に感じられる芸事が好きなんだろうと思います。
祈っているようでもあるなあ、と感じる、という大きな流れとして捉えれば、剛さんもなんとなく、そんなノリがあるような気がしますし(笑)

古謝さんの歌声は本当に大きくて、明るい歌はどこまでも明るくて、素敵でした。身体というか、もっと大きなところから発せられる声のようで。

そして、あまり詳しくは知らなかった古謝さんのお人柄も凄く好きになりました。真っ直ぐで、感情に素直で、そして、1から100までの気持ちで歌うことが出来る。私、剛さんもこの系統の人だと思うんですよね。あと、Coccoさんもそう感じます。

何だろう、どうしても入り込みきることが出来ない、それはもうその人の性質として、そういう賢さがあるから、100まではのめり込むことが出来ないタイプの人達もいらっしゃいますよね。どう見えるか、という意識を常に忘れないよう努める、という、それこそプロフェッショナルと言われるようなタイプの方々。

その方々はその方々で、自分を冷静に外から見ることが出来る、それも才能だよなあ、って思うんですけど、私は、ちょっと病的なまでの集中力があるというか、自分の感情、感覚に100までのめり込んで、それだけを想って、1から100まで歌える、表現できる人が好きなんですよね。
そういう、その面に関しては自分の感情にストレートで、疑いが無くて、1から100まで自分の感情、感覚で一杯になって、しかもそれを表現できる、っていう人達のものは、祈ることに近いように感じます。

こういう人達はジャンルも年齢も性別も関係無いんですけど、多分、これが出来る立場、環境、ジャンル、そういう条件がそろうことが少ないんだろうと思います。そして、古謝さんとか剛さんとかは、そういう条件が揃ってらっしゃるように見えるんですよねー。揃ったというか、揃えたというか。この前、「平安結祈」の「縁を結いて」を見ていたから、余計そう思うのかもしれませんけど。

古謝さんの綺麗であたたかくて魅力的な笑顔は、歌声と一緒で忘れがたいです。

そして、本土で話すには特に際どい、沖縄の立場を絡めた政治の話をされたのも印象的で。怯まない姿勢が凄いな、と思いました。
沖縄では報道されているのに本土では報道されない、ということは今も多くて、その話もされていたんですけど、そういうことを受け入れられない方々とか、沖縄がこういう立場で居続けるのは仕方がないことなんだ、とか思ってらっしゃる人も、多分、沢山いらっしゃるはずなんですよね。
あの場にもいたかもしれない。というか、多分、それなりの数いらしたんじゃないかなと思います。
それを承知で、それでも、怯まずそういう話もされるのが、凄いなと感じました。

私自身、沖縄に関しては、色々と話を聞きますし、沖縄に縁が濃いので、そういう面では、本土の人達は冷たいように感じてしまうことも多いです。仕方ないんですけどね、私自身もそうですが、関わりの無い事はピンと来ない。私が外国の問題には興味が薄いように、本土復帰してまだそこまで時間が経っていない沖縄についてピンと来ないんだろうな、と見ていると思います。沖縄は地続きじゃないし、基地が沢山ある、ということ自体も、きっと、ピンと来ない方が多いんだろうし。
でも、あそこが日本という国の為にどういう使われ方をしているのか、ということは、全然、関わりの無いことではないんですよね。
どれもこれも、一朝一夕で解決することではないでしょうが、どうにか、沖縄の方々にとって良い方に行きますように、と思います。
と、いうようなことを自分のブログに書くだけでも、迷い迷いになるし、柔らかい表現を探すし、きっと立場が違う方々からしたら反論も反対意見も腐るほどにあるんだろうな、という気持ちになるので(笑)、やっぱり、ああいう場できちんと自分の言葉で話をされる古謝さんやピアノを弾いてらっしゃったり、お話したりしてくださった旦那様の強さは凄いな、と感じます。

話が逸れましたが、戦争についての記念館だということで、展示も見てきたのですが、改めて、なんで止まれなかったのかな、と思いました。本を読む機会があると思うのですが、勝ち目がない事、失うものが多すぎること、そういうことに、最初から、あるいは途中から気が付いた人は結構な数いらしたはずなんですよね。それでも、分かっていても、時代が時代だから、その中で生きるしかない、というのは、苦しかったろうと思います。

綺麗な字で、御両親への感謝と、死んでいく幸せを手紙に書いた少年達のうち、負けることに気がついていても行かなければならなかった人、なんとか自分を納得させようとした人、そういう人達がどれだけいたのか、と思うと。
日曜日は母の日で、古謝さんが「童神」も歌ってくださったので、送り出す側もどれだけ辛かったか、と改めて思いました。

そういう時が二度と来ないよう、歴史からちゃんと多くの物を学び、かつ、それを記憶し続けられますように。
そろそろ怖い時期だよな、と思います。戦後70年、自分で経験した人がどんどん減っていくことで、そろそろ、忘れっぽい私達は、忘れだしているんじゃないか、と感じて。
きちんと受け取り、伝えていけますように。なるべく実感を伴って。

帰りがけにはカーネーションのブーケを母に買って帰りました。
前日に食事には行っていたんですけど、やっぱり花があったほうが良いかな、と思って。

そして、昨日は久しぶりに道場に行ってきました。
指導して、身体を動かして、ってしていると、色々と懐かしく、改めて、自分はこれが好きだな、って感じられて、良かったです。
大きな声も出せるし(笑)、スッキリしました。
そして、引退した今だからこそ、素直に後輩達がただ単に可愛い、と感じられて、それもありがたいです(笑)

他にもいくつか書きたいことがあったんですけど、意外とここまでつらつらと書くのに時間がかかってしまったので、今日はここまでにします。
明日もバイトなので、頑張ってきます。
おやすみなさい!