淋しさ かくしながら

下の記事に、お星様や拍手、ありがとうございました。

今日から部活の勧誘期間が始まり、沢山の新入生の子と話をするのですが、急に話しかけられて、とっさに感じよく対応できる子っていうのは、やっぱり素敵だなあ、と感じます。とっさに笑顔で相手の目を見ることが出来る子は、男の子でも、女の子でも、凄くありがたいですし、嬉しいです。そういうこは断り方も優しくて、冷たい断り方をされた後だったりすると、とても癒されます(笑)

それから、今日は、自分が行っていたバイト先から、最後の報告書の承認が来て、遂に、完全に、こちらのほうのお仕事は終わってしまいました。
終わった今なら、差し障りがない程度のことは書いて良いかな、と思うので、少しだけ書いてしまおうと思います。

自分が1年生だった時の夏から1年間と8ヶ月、週2回、1時間半、家庭教師をしていました。
生徒さんは、最初の授業のときは私立中学に通う、中学1年生の女の子でした。彼女も、もうすぐ3年生です。

本当は、登録だけしておいて、他のバイトも探していこう、って思っていたんですけど、すぐに行ってくれ、とお願いされて、採用の面接の日に、その面接の場で、ご家庭のほうにお電話でご挨拶をしたのをよく覚えています。

最初の授業は暑い夏の日で、入り組んだ道に苦戦し、なかなかお家に辿り着けないでいるところをお母様が迎えに来てくださって、スーツの上着を手に抱えながら、凄くドキドキして、初めて、生徒さんと対面して。

友達とは沢山、はしゃぐけど、年上の人なんかには特に、接するのがそんなに得意ではない、という子だったので、最初の授業はお互い、凄く緊張していて、ぎこちなくなってしまったのも思い出します。

最初の数回は、何でも、頷くか首を横に振るかで答えられることだけを聞くようにして、少しずつ、やりとりに慣れてもらうようにしました。お母様が持ってきてくださる美味しいお菓子と飲み物を一緒に食べて飲んで、探り探り「甘いものは好き?果物はどう?」とか聞いてみて。

7つも年下の子となると、何を聞けば良いんだかよく分からなくて、思春期の女の子と何を話せば良いのかに困るお父さんみたいな感じになっちゃっていました(笑)

それでも、だんだんと慣れてきてくれて。少しずつ、5分もとらないことのほうが多かった休憩時間中の私のどうでもいい話にも笑ってくれて。
その笑顔がもう、凄く!可愛くてですね!
何というか、あ、こちらに好意を持ってくれてるんだな、って分かる反応をしてくれるんですね。それがもう、本当に可愛くて。駄目だ、こうやって書いてるとまたウルウルしてきちゃうんですけど。

初めて、声を聞けたときは、凄く嬉しかったです。何気なく聞いてみたことに、声を出して答えてくれた、その声がまた可愛くてですね!もう本当に私は彼女に関しては、教師バカというか、世界中の14歳の子で彼女が一番可愛い、と思ってるんですけど(笑)、あれは本当に嬉しかったです。
一生懸命、テストのことを説明してくれるのとか、「〜なんですけど」って敬語を使って話してくれる姿とかも、もう、何をしても、何を言っても可愛い子でした。

私は彼女に何か教えるときは、一切、否定する、ということをしませんでしたし、答えをせかす、ということもしなかったのですが、それが彼女には多分、合っていたみたいで、だんだんと、英語の日本語訳をしてみようか、って言ってみると、きちんと答えてくれるようにもなって、そういう変化が、凄く愛おしいというか、慈しみたい、というのはこういう気持ちなのかな、って思うようなことがよくありました。

バスケットボール部に入ってる子で、バスケが好きな子なので、疲れて勉強が大変な時もあったのは間違いないんですけど、ギリギリでお家に帰ってきて、私がお邪魔するのと同時になることもあったのに、いつも、きちんと話を聞いてくれて、話に頷いてくれて、集中して、素直に頑張ってくれました。

成績のほうは、割とムラがあるというか、暗記系よりは理系のほうが好きな子だったので、そこら辺の指導はちょっと難しかったんですけど、それも、喜ばせてもらったり、反省させてもらったり、弱い所が分かったり、説明したことをよく理解してくれていることが分かったり、色々なことを学ばせてもらいました。

何より、週に2日、ほぼかかさず会って、二人で過ごして、一緒に頑張って勉強をして、ってしてたら、そりゃあ、可愛くて仕方なくなるよなあ、って思います。相性も良かったんじゃないかな、というのもあって。

お母様は、夜は危ないから、と帰りは車で駅まで送ってくださっていたのですが、いつも、彼女のお話をさせていただいて、そうやって、お母様から彼女が言っていたことを伺ったり、こうしようと思いますので、って説明させていただいたりするのも、とても、心和むというか、癒される時間でした。
たまに、お父様にも送っていただいて。妹さんやおばあ様にもご挨拶させていただいて。本当に、ご家族皆さんに良くしていただきました。

合宿で休ませていただいてしまうことなんかもあったのですが、快く、「大丈夫ですよ」とおっしゃってくださって。お土産のお菓子を選ぶのも、何だか、穏やかな気持ちになれたというか、本当に、沢山の優しい気持ちをいただきました。

いつも、ありがとうございます、っていうお言葉をいただいていたんですけど、私のほうが、沢山、お世話になって、本当に、心から、ありがとうございました、という気持ちで一杯です。

色々ときつくて、泣きながら家を出た日もあったし、体調的に辛いときもあったんですけど、彼女が待ってるから、と思えば、自分のことなんかどうでも良くなって、お家に入れていただく瞬間からは、ずっと、笑顔でいられたんですよね。そういう時間が週に二日ある、ということに、どれだけ助けていただいたか分かりません。

それに、心底可愛い、心底愛おしい、という子がいる、っていうのは、こんなに、自分自身、安定するというか、嬉しくて優しい気持ちになれるんだなあ、っていう驚きがありました。多分、物凄く気持ちが重たすぎるんですけど(笑)、彼女ならなんでも良い、なんでも可愛い、って本当に思えるんですよねー。勿論、完璧な人なんていないんですけど、彼女に関しては、目に入れても痛くない、というテンションがずーっと続いてここまで来てます。
そして、リラックスしてくれてた感じからすると、多分、そういうこちらの気持ちが、それなりに伝わってたんじゃないかな、と思うんですよね。それで頑張ってくれた、というのもあるんだろうし。

一緒に過ごせた時間が、本当に幸せでした。そのぶん、辞めるのが本当に辛くて。
こちらから、来年度はすみません、と去年の年末にお話しさせていただいたんですけど、それも凄く寂しかったです。部活の行事に役職的に関わらないといけないこともあるし、ある程度は実力が上がってくれてる分、ここからは、どうしても後追いになってしまう私のような家庭教師よりも、塾とか、もしくは、もっと良い先生に見てもらったほうが伸びるんじゃないか、っていう気持ちもあって、色々な勉強法を知ってもらう事が今は大事かな、って思ったんですよね。私との相性も悪くはなかったと思うんですけど、私が初めての家庭教師で、塾には行ったことがない、ということだったので、それがずっと気になっていて。
持ち上がりのつもりだ、ということではありましたが、受験生でもありますし。ここで一度、中学で習う内容を入れなおしてもらったほうが良いんじゃないかな、って思ったのもあって、自分でお話させていただいたことなんですけど、その後、部活のほうは何とかなるんじゃないか(ならないんですけど)、もっと見てあげられるんじゃないか、って思っちゃうくらい、寂しくて仕方なかったです。

お母様にも、「下の子も見ていただけたらって思っていたので残念です」って言っていただけて、生徒さんも、「曜日変えても無理かな」って言ってくれていたのをお母様経由で(笑)聞かせていただいて。そんな風に思っていただける、というだけで、とっても嬉しかったです。

最終日は、記念に、と思って、似合いそうなブレスレットを買っていって、お家にもお菓子を買っていって。もうすぐ来れなくなるから、みたいなことは、寂しすぎて全く言ってなかったんですけど、最終日は流石にそうはいかなくて、ブレスレットをつけてあげて、喜んでもらえて、その笑顔がまた可愛くて、「本当にありがとうね」って言いながら、泣きそうになっちゃって慌てました。
中学生の女の子はきっと、大学生の女の人に泣かれたら困る!って思って(笑)

本当はお手紙も、って思ったんですけど、物+手紙は重すぎると思う、って同期の子に言われちゃったので(笑)言葉とプレゼントにして。まあ、愛情は常に注いでたし、態度で伝えてたし、っていうことには確信を持てましたし、一緒に過ごした時間が全てかな、とも思うので、あれで良かったかなと思います。ありふれた言葉しか書けなさそうだったしなあ。
いやでも、書いて残るのも良かったかなあ。
でも、14歳だしなあ。きっと、すぐに忘れて、次に行くんだろうなあ、とも思います。
それでいいし。一緒に勉強して、頑張ってくれた、というだけでもう良いよなあ、と思います。

そして、帰ろうとしたら、生徒さんからもプレゼントをいただいてしまって。全然、予想していなかったので、びっくりしましたし、もう本当に泣きそうでした。最後は、玄関で「いつも応援してるので、頑張ってください。」ってお伝えして。もう本当に、彼女にも伝えましたけど、何かあっても、「今日は彼女に会える日だから」って思ったらどうでもよくなるくらい、楽しみにもしていましたし、本当に大好きだったので、彼女とあんな風に一緒の時間を過ごせて良かったな、幸せだったな、って思います。重たいんですけど!(笑)
私はクールで、私には何の言い訳もしない、かっこいい彼女のファンなので、教えることはなくても、ずっとずっと応援していたいなと思います。

お母様にも、「先生も頑張ってくださいね」って言っていただけて、色々思い出して、本当に車の中で泣いてしまうかと思いましたが、ギリギリ、耐えられて良かったです。駅に入った瞬間、ボロボロに泣いちゃいましたけど。寂しくて寂しくて、もう会えないんだなあ、と思うと、危うく嗚咽交じりになりそうで大変でした。こんなに愛おしむ気持ちがあって、宝物みたいに大事に思ってるのに、もう会えないなんて、と思うと、今ももう本当に寂しくて、喪失感があります。

あの日はずっと泣いちゃって、帰宅した父に、「自分が死んだってそんなに泣かないんじゃないか」って言われるくらいでした(笑)
寂しくなるだろうなあ、くらいは想像してたんですけど、いやあ、まさかこんなにも寂しくなるとは。予想していたよりもずっとずっと寂しくて、びっくりしています。

いただいたプレゼントは、多分、お母様からのアドバイスなんだろうな、っていう(笑)綺麗なハンカチを二枚と、凄く可愛い缶に入っていて、良い香りがする保湿クリームで、女の子らしくて、凄く微笑ましかったし、物凄く嬉しかったです。

メッセージも入っていて。先生の教えかたは分かりやすくてタメになりました、とか、また機会があれば教えてください、とかっていう言葉も勿論、とっても嬉しかったんですけど、何より、呼び方がですね!

二人でやってると、私は基本的にずっと彼女に注意を向けているので、先生、って呼びかける必要すらないんですよね。頷き方でどれくらい分かってるのか、疑問が残るのか、完璧に理解出来てるかもある程度は分かるくらい、見てますし(笑)

なので、彼女の中で自分がどう呼ばれているのか、そういえば知らなかったんですけど、名字+先生へ、ではなく、名前+先生へ、って書いてくれていて、それでまた泣きました。名前+先生、って思ってくれてたんだー!って思って。きちんと私の名前も漢字で書いてくれていて、字も丁寧に書いてくれていて。本当に本当に嬉しかったです。って書いてる今もちょっと泣いちゃうくらい、思い入れが強いというか、やっぱり自分は愛情が狭く深くタイプなんだなと改めて実感するというか、という感じです。

ほんっとに、しばらくは慣れなくて寂しくて仕方ないと思うんですけど、いつも応援してるのは変わらないですし、元気に頑張ってくれていればそれで良いので、これからも、心の中で応援していようと思います。本当に、お世話になりました、ありがとうございました、という気持ちで一杯です。生徒さんにも、ご家族にも。

沢山のことを教えていただいたのはこちらだったなあ、って、今、思い返すと凄く強く思うんですよね。こんなに、年下の子のことを可愛いと思えるんだな、とか、こういう大事に思う感覚もあるんだなあ、とか。この子の為なら頑張れる、出来ることは何でもしてあげたい、っていう感覚とか。ご両親の、気遣ってくださる優しさとか、妹さんやおばあ様の素敵な笑顔とか、素敵な思い出も沢山、いただきました。

まだまだ、寂しすぎて、気持ちの整理は出来ないんですけど(重たすぎるから(笑))、とりあえず、バーッと書けて良かったです。見直しも出来ないままですが、上げてしまおうと思います。
明日は勧誘の後、フジコさんのコンサートに行ってきます。楽しみです。
九州ではもう桜が散りかけています。葉の緑と花の色、どちらも楽しめるのも嬉しいのですが、桜が散っていってしまうのが、今年はいつもよりも一層、寂しいです。
明日も頑張ってきます!