RUSH

昨日は一日休みだったので、吹替版を観てきました!

ネタバレしちゃってるので、下げます!


映画を観ること自体、久しぶりだったのですが、だれるところも無かったので、楽しく見れました。

ハントさんとラウダさん、お二人とも性格が凄く良い、というようには描かれていないのも好みで(笑)、人当りが良い訳ではないからこその魅力があって良かったです。
私は自分が無駄に八方美人タイプだからか、そう出来ない、しようとも思わない、っていうタイプの人が凄く好きなんですよね。しかも、勝負事をしてる人達、ってなると、それだけで好きになります(笑)

映画で描かれているハントさんの健やかな単純さ、というか、根っこがひねくれようがない感じと、ラウダさんの真面目で冷静であるがゆえのいけすかない頑なさ、っていう対比が面白かったです。

そして、やっぱりキンキさんファンなのでそちらの面でも色々思ったんですけど、まず、やっぱりお二人とも声が高いですよね、男性にしては。
私は何よりもお二人の声が好きなタイプのファンだからか、ずっと光一さんの声、剛さんの声だなー、って思って聞いてたんですけど、お二人とも流石、器用だなって感じました。

洋画は基本的に字幕派なので、吹き替え自体、ほぼ初めて見たくらいだったのもあって、俳優の方々のお顔を見ながら日本語を聞く、っていうことがまずちょっと面白かったんですけど、そんなに気にならずに見ることが出来ました。

光一さんのハントさんは、含むものが無い感じ、というか、見たまま、聞いたまま、感じたまま、思ったまま行動する、っていうのがよく表現されていたように感じましたし、剛さんのラウダさんは、冷静で頑なないけ好かなさみたいなものが(笑)きっちり表現されていたように感じます。うん、字幕版を見ていないので何とも言えないんですけど、私は光一さんのハントさんも、剛さんのラウダさんも、あー、言いたいこと分かる、って感じましたし、好きでした。

そして、やっぱりお二人の関係性が面白かったんですけど、遠慮のない言い方だとか、お互いを意識する感じだとか、お互いがついてまわってくる感じだとか、ライバルと呼べる存在がいる、って幸福でもあるよな、って思います。やりあうからこその、っていう強い関係性って絶対ある。

そういう相手がいない一強の人って、やっぱりどこかつまらない思いをしないといけないような気がして。あいつがいる、何ならどこの試合に行ってもいる、次の試合で会おう、っていう言い方が出来る、それが張り合いになる、って絶っ対ありますもんね。そういう相手がいない、もしくは、逆に沢山いるだけ、っていうのは、たった一人がいるよりもずっとつまらないように思います。二強の二人の場合、どちらかが勝てばどちらかが負けるしかない。試合後の表彰はそれがよく表れていて、そこの場面が凄く印象深かったです。

それから、F1という競技があんな風な、前の車を抜けるかどうか、相手より前に出れるか、抜かれるか、っていう世界なんだったら、そりゃあ、やりあう相手を物凄く!近く感じる強烈な感覚もあるんだろうなと思います。ある種、1対1みたいな面もあるように見えました。全然知らない競技なので、よくは分からないんですけど、少なくとも、純粋に1位、2位を争う場合はそんな感じになるように見えました。

それから、二人が言葉を交わすところっていうのはやっぱり味があって面白かったです。どの場面も。そんなに多い、っていう訳ではなかったと思うんですけどねー。

ハントさんはラウダさんに手紙を書こうと思ったり、記者を殴ったり、結構素直というか、率直な感じなのに対して、ラウダさんは割とクールだなー、と思ったんですけど、最後の最後で多分初めてだったと思うんですけど、ファーストネームで呼びかけて「精進しろ」とか言ってみたりしてて、ちょっと微笑ましい関係性でもあるように描かれていて、良かったです(笑)

そうそう、ハントさんの緊張しちゃう感じの描写もリアルで良かったです。結局、レース中の生きるか死ぬか、という究極のところでやる感じが大好きで、そこに魅入られちゃってた方なんじゃないかなー。他の楽しみも沢山あっても、その強烈さのインパクトは一番だったんじゃないかなと想像します。だからこそ、その世界でやりあうラウダさんも特別だったんだろうなー。

それにしても、実際に見るまではハントさんはレース中に亡くなったのかと思っていたので、特に後半はドキドキしました。ちゃんと優勝を喜んでから引退されて、楽しんでから亡くなられてたんですね。

それから、「幸せは敵だ」っていうラウダさんの台詞が沁みました。勝負系の人と芸術系の人は、なんだかんだそうな気がします。身近なとこだけ見ていても、恋人が出来たら・・・、っていう人って意外と多い。勿論、そうじゃない人もいるんですけど。
映画では、結婚後の試合で棄権する、っていう流れだったので、家庭を持つ方としては正解だったんでしょうけど、勝負をする人としては、確かに、幸せは敵だ、っていう面はあるんじゃないかな、って感じちゃいました。
もともと、20%以上のリスクは負わない、っていう台詞もあったし、事故後だったことも大きかったんでしょうけど。

あと、印象に残ったのは、最後のレースの前だったと思うんですけど、メカニックの方なんですかね、ハントさんとラウダさんに、頑張れよ、って声をかけていて、そこに何だかグッときました。その一言しか言えないし、その一言だけで良い。そういうもんだよな、って思ったというか。試合の前ってそれだけだよな、って感じて。そういえば自分自身も、しっかり練習してきてからの試合の前って、その一言だけが嬉しかったなー、って思いました。

お互いの性格と考え方の極端な違い、それでいてF1という、普通は飛込まないような危険な世界にいるという根本的な部分での共通性、同じ世界で色々な困難を克服しながら、共に競い合って試合という舞台で戦う姿、そういうところが、キンキさんにも通じるものなのかなあ、と感じました。

お互いを強烈に意識せざるをえない、気にかけずにはいられない、という感じが。
そして、何よりも面白いのが、光一さんが、ハントさんとラウダさんが光一さんと剛さんにも見えてくる、っておっしゃった、ってことだなあ、って思います。確か、ライブか何かでそうおっしゃった、ってどこかで読んだ気がするんですけど、間違ってたすみません!
光一さんの中では、こういう強烈さ、あるいは、これに近い意識が自分達の間にもある、そういう関係性だ、っていう感覚がおありなのか!っていう驚きがありました。いやあ、本当に、キンキさんはこちらが想像している以上に強い関係性だ、っていうことをたまにポロっと溢されて、びっくりさせられている気がします(笑)

お二人とも、なんだかんだ、自分達には自分達だけの強い関係性がある、っていう強烈な自負心みたいなものがおありで、そこが面白いところだよなあと思います。お二人の関係性に一番思い入れがおありなのもお二人であるような気もする、というか。

同性だからこその感覚でもあって、そういう人間関係ってやっぱり得難いものだから、凄く面白いよなあ、って思います。

実力が物凄くある、そして才能も物凄くある二人の同性が競って激しくやりあう、っていうのは無条件に人を熱くさせるものだよな、って改めて感じる映画でした。
見れて良かったです!

それから、キンキさんの主題歌に関しては、なるほど、通販ってこういうことか、ってちょっと感じました。一度聞いただけの印象だと、確かに、シングルに持ってくるにはインパクトが弱いように感じて。綺麗で心地良い曲ですね!
こういうスピード感のある映画の主題歌としては少し意外だったんですけど、穏やかに包み込む感じがラストに良かったように思います。穏やかな気持ちで見終えることが出来ました。この曲、ちょっとぼんやりしたいときとかに流れてくれてたら良いなあ、穏やかな気持ちになれそうだなあ、って思ったので、通販とかそれ系はあまり分からなくて苦手なんですけど、頑張って調べて買おうと思います!

思ってたよりずっと長くなっちゃいました。とりあえず、何とか観に行けて良かったです!