高橋選手

高橋選手・・・!!!
本当にもう。本当に、私は高橋選手の演技が好きです。
あんなに訴えかけられるものを見ることが出来ることって、これから先、どれくらいあるんだろう。フィギュアを見て涙が出そうになったのは初めてでした。
一昨日だったかな、の会場入り前か何かの表情や昨日のSPの表情を見ていると、凄く心配というか、不安というか、そんな気持ちになったんですよね。昨日のインタビューでご本人がおっしゃっていたように、精神的な面で万全とは程遠いんだろうな、っていうのが伝わってくる表情をされていて。それが、今日、こんな演技を見せていただけることになるとは思いませんでした。

怪我をしていても四回転に挑んでいく姿勢も勿論、凄い選手だな、って改めてグッと来たんですけど、それだけの話では全然無くて、演技全体が、何ですかね、ご自分の全てでやってらっしゃるように見えて、しかもそれが、高橋選手みたいな、物凄い才能と感性と表現力を持ってらっしゃる方で。素晴らしかったです。ジャンプがどうとか、ということを私が高橋選手に求めていない、っていうのもあるんですけど、ジャンプの完成度がどうとか、そういうものとは違う次元のものを見せていただいたように思います。

何かこう、表現しよう、とかっていうのではなく、溢れ出てくるような。あんな風にジャンプが決まらない中だからこそ、高橋選手が積み重ね続けてこられたものが出てくるしかなかったような、そんな演技であったように思います。あんな状況でも、どこか伸びやかでしなやかで美しくて、ああ、この人はフィギュアの神様に愛されてるんだろうな、才能がある、ってこういう人のことを言うんだろうな、って感じました。

こういう試合でミスが続くと、どうしても身体が萎縮してしまう、小さくなってしまう、ということがあってもおかしくないのに、最後までそんなことなくやられていて、そこが一番、胸に来ました。まさに、魅了される、という演技でした。使われている音が喜んでいるような気がするくらい。

終わった直後の高橋選手の表情やインタビューの様子も、たまらないものがありました。個人的には、「もし高橋選手が残念なことになってしまったら、私の中ではソチ五輪は無いことになるから」くらいの勢いなんですけど、フィギュアはスポーツなんですよね。
基本的には、その時一番、結果を残せそうな人間が上へ行くしかない。

どうなるにしても、高橋選手の演技が私は本当に好きです。