ボストン美術館 日本美術の至宝

いやあ、髑髏城、良かったなー、って未だに余韻を引きずってます(笑)
役柄的に、皆さん、演じやすかっただろうな、っいう配役だったので、そこも良かったんだろうと思います。

森山さん、良かったなー。早乙女さんも、素晴らしかったなー。立ち方座り方まで美しかったもんなー。
やっぱり幼いころから叩きこまれた技術、っていうのは、ご本人は沢山の物を犠牲にしてこられたんでしょうけど、芸としては、素晴らしいものを産みだすんだな、って感じずにはいられませんでした。本当に、色々あるんだろうし、そういう危うさを凄く感じる表情をされる役者さんですけど、あの才能が、上手く舞台で花開き続けてくれますように、早乙女さんが舞台という場で自由に輝き続けてくださいますように、って心から願います。早乙女さんにとって、舞台が、芸が、苦痛ではないように。いつも感情を押し殺したような表情をされてる早乙女さんが(受けてきた教育の影響が大きいみたいですが)、舞台では、とても豊かに感情を表現してらしたので、本当に、予想を裏切られましたし、また舞台のこの人を見たいなあ、って感じました。

いつか、あの殺陣も、生で見てみたい。数年前に何かの番組で見かけたときとは比べ物にならないくらい、凄かったです。森山さんの殺陣も素晴らしかったので、お二人の殺陣のシーンは、特に、引きずり込まれました。

昨日は、髑髏城の七人が18時過ぎからだったこともあって、午前中からは、九州国立博物館に行ってきました。題にもした、今回の特別展を見ておきたくて!
こちらも、3月17日までだったので、ギリギリでなんとか行くことが出来て、良かったです。

今回は絵のみの特別展だったんですが、新しい発見の連続でした!
私は、正直、今まで、日本画はピンと来ないほうだったのですが、昨日見たものは凄く好きで、「日本画ってこんなに良かったっけ?!」ってびっくりしました!

これは、私が年を重ねた、ってことなのかなあ。若い女の子の中では、20歳越えたらおばさん、って言われる、って聞くもんなあ(笑)

絵巻が特に、どんどん見ていくのが楽しくて、わくわくして、(娯楽としての絵巻については、の話ですが)昔の人は絵巻というものを、娯楽として愛していたんだろうなあ、って初めて感じることができました。今回は、「平治物語絵巻」も公開されていたんですが、すっごく良かったです。炎の描き方、人々の様子、どれも本当に生き生きとしていて、臨場感があって、次はどんな展開なんだろう、って、惹きこまれて見ていくことができました。

奈良時代の、「法華堂根本曼荼羅図」も好きでした。私は基本的に、仏教画と仏像の良さはあんまりピンと来なくて、今回も、残念ながらそちらに関しては、いまいち良さを感じ取れなかったのですが、この作品は良かったです。どこかたおやかな線と、穏やかで静かな素朴さのようなものが感じられて、何度も眺めたいな、と思えました。

長谷川等伯の「龍虎図屏風」の龍も好きでした。表情が面白くて。長谷川等伯って、日本史で覚えはしたんですが、教科書で紹介されていた絵が、私はあまり好きではなくて、スルーしてしまってました。今回、この絵を見て「あ、等伯好きかも!」って思えたので、何となく嬉しかったです。かつて暗記したからこそ、この新しい発見があった、と思うと、あの時間は無駄じゃなかった、って思えて(笑)

尾形光琳の「松島図屏風」も、波が本当にダイナミックに描かれていて、大胆な精神が感じられて良かったのですし、狩野永納の「四季花鳥図屏風」も、凄く好きでした。屏風や扇で、後ろが金、っていうのが、私にはどうしても悪趣味に感じられてしまっていたんですが、この「四季花鳥図屏風」で初めて、金が背景っていうのもいいな、って感じることができて、ハッとしました。
緑の使い方、鳥の色の鮮やかさ、花の艶やかさ、そして、枝に積もる雪。なんとなく、若い娘さんの部屋にあってほしい、と思ってしまうような華やかさがあって、見とれてしまいました。一瞬、「わあ、これ欲しい!いつでも見れるようにしたい!」って思ってしまって、「なるほど、これが美術品収集家の心理なのか!」って感じました(笑)

そして、今回一番、心奪われたのは狩野元信の「金山寺図扇面」でした。もう、凄く好みで、構図がどうの、ってこういうことか!って思いました。
なんというか、どこが好きかと聞かれたら「構図」って答えるしかない感じで、この扇のレプリカがあったら、間違いなく買う!!って思いました。手元に置いて眺めていたい。

最近、学生であるうちに、色々観にいかないとなあ、ってつくづく思います。時間が一応あるから、というのもそうなんですが、何よりお金が!学生料金、って素晴らしい!
昨日は、こちらの特別展と髑髏城の七人、二つ合わせて1800円で、何時間も、心から楽しませていただいたので、凄く幸せな日でした。これからも、ゲキ×シネと特別展は、なんとか時間を見つけて行きたい、と思います。