shamanippon 初回盤B DVD

やっと見ることが出来ました!
一体、一つの作品に何か月かけるつもりだ!って自分でも思ってるんですけど、何だろう、佐賀牛は美味しいけど、毎日は食べられない、みたいな感じなんですよね。一つ一つ、ちゃんと消化して間をあけないと、次に行けない。

というわけで、感想です。いやあ、これ好きです!!超!好き!っていうか、私、剛さんの動きかたが凄く好みなんですよね。少しその気で動いてらっしゃるのを見るだけで、「この人、才能あるわー。」って思わされる。前に、フィギュアスケートの高橋選手の記事で似たようなことを書いたと思うんですけど、私は、ダンスに関しては、才能が9割だと思ってます。芸能に関しては、って言ってもいいかもしれないけど。

本能で、決まる位置、角度を知ってる人と、努力してその角度を覚えていく人が居る。剛さんは間違いなく本能で知ってるタイプで、私はそういう人の動きが好きなんですよね。努力型の人の角度ってやっぱりパターンが決まっていて、それはそれで凄く美しくてうっとりするんだけど、驚きはあまり無いし、遊ぶ余裕も無いんですよね。

その点、本能タイプの人は、どうとでも出来るというか、自由。そして、剛さんの動きの滑らかさは、筋肉だけでなく、関節の動かしかたや、力の移動のさせ方が上手いからこそ成り立つんですよね。自分の身体の声を聴くのが上手い。そして、無駄なところに力を入れてないから、動きに無理が無い。個人的な話で申し訳ないんですけど、私、あれ系の動きが凄く苦手だったんです。一番、センスが物を言うジャンルで、どうしても納得のいく動きが出来なかったんですよね。

だから、剛さんタイプの人って凄く羨ましくなります。いいなあああ!かっこいいなあああ!って、テンションが上がっちゃうんです(笑)

それに、これはもう本当に今更なんですけど、音の捕まえ方が的確で、見ていて心地いい。流石。拍はあってるんだけど、コンマ3、4秒ずれる人、って多いですけど、剛さんは逆にそれが出来ないだろうなあ、あそこまで捕まえられるとなると。音に愛されてるんですよねえ。

それから、今回、面をつけてるのが、コンセプト云々、っていうより、剛さんの表現力を感じられて良かったです。表情じゃなくて、動作の表現力。特に、ハートに絡むとこ。ああいうの、本当に難しいんですよね。ほんの少し、首の傾げ方や手首の返し方を間違えただけで、見れたものじゃなくなりますから。剛さんの動作には、全くぎこちなさや違和感が無い。自分のイメージを身体に伝えるのが上手いんですね。頭で考えすぎずに、身体に任せてるから、自然で、美しい動きになる。こういう表現力を持ってない人が面をつけたって、面の性質を生かし切れないだろうと思うので、今回のこれはまさに、剛さんだからこそ出来るものだな、って思います。

あと、能の女面は、下に傾けると寂しげ、上に傾けると微笑んでるように見える、って言いますよね。一つの面で二つの表情を表現する。それと同じように、今回の剛さんは、髪型的に、面をつけると、右から見れば女性、左から見れば男性に見えるな、って思いました。どちらも表現したいのかなー。

それから、映像の途中で、「うわあ、流石。キテるなー!」って思った箇所があったんですけど、同じ映像を見てご本人もそうおっしゃってたので笑いました。狙ってたかー。なーんで、不気味さ入れちゃうのかなあ、剛さんは(笑)

あとは、昔は光を影と言った、っていうのは、私も不思議に思ってました。どこで言葉が変わったんだろう、って。剛さん、百人一首とか読んでみてくれないかなあ。剛さんがどう読むのか、聞いてみたい。いや、剛さんは奈良だから万葉集かな?私は万葉集よりは百人一首のほうが好きだけど、剛さんは万葉集の素朴さのほうがお好きな気がする。

今回、日本文化である能を取り入れているのを見て、このプロジェクト自体が、日本文化の伝統を取り入れてるのかな、って思いました。だからこそ、シャーマン+日本、っていう題名なのに、剛さんは男性、ってことが成り立つのかなー。

歌舞伎の女形のように、男性である剛さんが、女性が多い日本のシャーマンに扮する。それはある意味、とっても日本らしい表現なのかもしれない。