音楽と人

を、やっと読んできました!買うか悩む・・・。

インタビューの文章が良かったです。色々と感慨深かった。
なんだろう、そっかあ、ここまで来たんだなあ・・・、って感じました。まだ数年しか剛さんをリアルタイムで追ってない私がこう感じるんだから、長年、剛さんを見てきた方は余計でしょうね。

何から書こうかな。読んでみて、まず感じたのは、率直に言うと「思ってたよりは危うくないな。」ってことでした。コンセプトやネーミングからして、もっとディープな感じになるのかと思ってたけど、意外と開けてる・・・というか、少なくとも剛さんには、開いていく気がある。ここがすでにもう、変化したところなんじゃないかなー。今までは、どんどん閉じていこう、閉じていこう、ってしてるように見えたので。

開く気持ちになった、っていうのは、剛さんの中で、本当にやりたいことが定まったってことなんでしょうね。命を歌う、かあ・・・そこに辿りついたかー。このままいくと本当に浮世離れしていっちゃいそうでちょっと怖いですねえ、出来たら、あんまり色々なものを振り落して綺麗になっていかないでくださいね、剛さん!ってほんのりと祈っておきます。

それはともかく、今までの剛さんは、ひたすら混沌としてた気がするんです。剛さんの中で、毒々しさや攻撃性と、穏やかさや純粋であることを求める思いがグチャグチャに入り混じっていて、その、ご自分でもコントロール出来ないような、矛盾に満ちた強い感情のぶつかり合いがエネルギーを生んでるように見えた。でも今は、その混沌としていた感情をご自分で一つ一つ把握していったことで、様々な感情を、一つの枠内に収めてまとめることが出来るようになった、って感じがします。だからこそ、揺らがなくなったんじゃないかな。

それに、多分、剛さん、人を許せるようになったんじゃないかな、って感じました。以前の剛さんは、人を愛せない、愛せない、愛せない、でも愛さないと、って無理をして絞り出した「愛」を歌ってる感じがしたんです。だから、剛さんの歌う愛、っていうものはいつも苦しかった気がする。(すいません、あくまでも私にはそう聞こえた、っていうだけなんですけど!)

でも、今の剛さんが歌う愛には、以前ほどの無理は感じません。ただ、剛さんの言う愛、って普通に使われる愛よりもずっと辛くて、悲しいんだな、っていうのは未だに思うんですけど。愛は求めてはいけない、捧げないといけないんだ、っておっしゃる剛さんを見ると、いつも少し悲しくなります。

それから、今回の記事を読んで安心したのは、剛さんが、過剰な使命感は薄れた、みたいなことをおっしゃってたことです。私、そこは本当に心配でした。剛さんは、なんとかしてあげないと、っていう使命感が強すぎるから、いつかご自分の使命感に潰されるんじゃないかと思ってました。一対一であっても相当気力がいるのに、沢山のファンの思いや事情を一人で受け止めるなんて、いつか限界が来るだろうと思ってたので、そういう意識が少しでも薄れたのなら良かった。

読み終わって、やっぱり、剛さんは一人ぼっちであることを捨てきれない人なんだろうな、ってぼんやり思いました。今回のアルバムも、皆で作ったものとは別に、一人で作ったものもあるんですよね?なんでか、私には、剛さんは、あんなに皆を愛してる、と言っていて、沢山の人に愛されてるのに、それでもどうしても一人でいるしかない人であるように見えます。仲間も家族もファンも、そして光一さんもいるのに、剛さんはいつも、一人で悲しんでいたがってるように見える。共有する気があまり無い、というか。そういうところが、見ていて切なくて好きなんですけどね!

あと数日後には発売になるんですね。その後のライブも含めて、本当に楽しみです。