空と海

春はもう、すぐそこまで来てるんですね。夜風が柔らかくなってきた。でも、その柔らかさの中に、少しの不穏さと獰猛さが紛れ込んでいて、命が芽吹きの時を息を潜めて待ってるんだな、って感じます。

今日は、剛さんへの最初の驚きについて書こうと思います。剛さんは空が大好きですけど、剛さんご自身も空みたいな方ですよね。変化が激しい。
キンキさんのことを好きになって、改めてキンキさんについて調べてみたときに、その変化の大きさに物凄く!騙された気持ちになったものです(笑)

最初に剛さんを認識したのは東次君で、KinKiKidsの人、っていうのはちゃんと把握した、っていうところまでは以前書いたと思います。

で、2005年に『トラジ・ハイジ』ってありましたよね。私、『ファンタスティポ』の曲調が好きで、「派手な服の人と女の子っぽい可愛い人が歌ってる歌!」って思って、あの時期、音楽番組で見てたんですけど、その二人が誰なのかは、イマイチ分かってませんでした。まあ、正直、好きな歌はあっても、それを歌っているのが誰なのか、っていうのには全然興味が無かったんですね、あの頃は。

そして、あと一曲、2006年の『The Rainbow Star』は、凄く印象に残ってます。確か『HEY!HEY!HEY!』で見たんだと思うんですけど、「!!私、この音楽好きだ!楽しい!これ初めての感覚だ!音楽ってこういうのもあるんだ!」って感じたんです。ただ、その時は単に、「英語の長い名前の、凄く派手な人が歌ってる歌!」って認識してました。

そしたら、後にKinKiさんを好きになって、Wikipediaでキンキさんのことを調べてみたら、この人達皆、同一人物だって書いてある。もう、本当にポカーンってしました。

東次君=KinKiKidsの人、まではちゃんと分かったけど、東次君=トラジ・ハイジの可愛いほう=変わった名前の凄く派手な人、って何事?!
嘘だー!絶対違う人だったって!名前違ったし、雰囲気も全然違ったし!しかも、『ファンタスティポ』のときは光一さんじゃない人と歌ってたし、『The Rainbow Star』のときは一人で歌ってたじゃん!
・・・って思ったけど、改めて聞くと確かに同じ人なんですよね(笑)
癖が強かったり、声が大人っぽくなったりしてるだけで、確かに同じ人の声。

狐に化かされた、ってこんな感じなのかな・・・、なんだろう、詐欺にあったような気分だな・・・って思いました(笑)
まあ、こんな変化は、まだまだ序の口だったんですけどね!剛さんの今までの活動について知っていくたびに戸惑いました。何、この人・・・!え?!この人とこの人って同じ人!?いや、でも確かに共通するものはある、け、ど、荒々しかったり穏やかだったり、かっこよかったり可愛らしかったり、つかみどころが無い!こんな人初めて見た!って、本当に衝撃的でした。

そして、「光一さん!光一さんは一体、剛さんのことをどう思ってるんですか!こんな、会うたびに雰囲気が違う、みたいな人が隣にいて、少しも戸惑わないってことは無いですよね!?」って、動揺のあまり光一さんの剛さんへの言動や態度を注視してみると、光一さんは「とにかく剛でさえあれば、あとはなんでもいい!!!」っていうスタンスだったんで、ちょっと拍子抜けした後に、「この人、偉大だなあ!」って心底思いました。こう、潔さみたいなものを感じたというか。
この印象が強くて、未だに、光一さんは包容力のある人、ってイメージです。見てる時間が長くなればなるほど、「もしや、剛さんと動物に対してだけの海のような心の広さなのかな・・・。」っていう疑惑も強まってきてはいるんですけど(笑)

それにしても、光一さんの、剛さんに対する万全の受け入れ態勢って、どこからくるんでしょうかねえ。光一さんの物事への基本方針が「頭ごなしに否定しない」である、っていうのはある気がするんです。光一さんは、なんでもかんでも受け入れる、ってことは絶対ないけど、例え自分が受け入れられないものであっても、やみくもに否定することはしない人だと思う。

でも、剛さんに対しては、否定しない、より一つ深い、「受け入れる」っていう姿勢があるように見えるんですよね。光一さんは、基本的に物凄く冷静な方ですから、あまり沢山のことにはのめりこめない。だからこそ、のめり込むものには凄く思い入れが強くなるし、情が深い、っていうタイプなんだろうなー、って思うんですけど、剛さんは数少ない「のめり込む」ほうに入ってるんですかね、だからこそあんなに何でも受け入れられる、っていう感じになるのかな。

まあ、剛さんのほうも光一さんに対してはなんでも受け入れる、っていう感じですし、「相方だから受け入れるんだ」って言われたらそれまでなんですけど。でも、なんだかんだ他人同士であるキンキさんが、そして、さり気に人の好き嫌いが激しそうなキンキさんが、あそこまでお互いを受け入れようとする、って凄いなって思います。単純に、お互いを気に入ってるんでしょうけどね。キンキさんは、お二人とも、相方として組まされようがどうしようが、気に入らない相手とは長く一緒に居られない、自分をごまかすことが出来ない、っていうタイプに見えますし。

そして、多分、自分たちはよく似てるけど、どこかが決定的に違うんだ、って分かってるからこそ、お互いを受け入れたいと思うんでしょうね。私、キンキさんって空と海みたいだなあ、って思うときがあるんです。物凄く壮大な例えになっちゃいますけど(笑)

空と海は同じ青色で、時には溶け合っているようにも見える。だけど、本当はどこまで行っても平行線で、決して交わることが出来ない。お互いを見ることは出来るんだけど、触れ合うことは出来ない。だけど、空気を介して、水のやりとりだけは出来る、みたいな。

どんなに似ていても、決して交わることが出来ないのが分かってるからこそ、少しでも多く相手を受け入れようとするし、ひとつになることを望むのかな、って思います。あー、駄目だ、上手く表現出来ない。この話題に関しては、また今度リベンジしたいと思います。キンキさんの似てるところと、似てないところ。